3. 多剤抵抗性の徐脈頻脈症候群に対してアミオダロンが著効しペースメーカー植え込み回避にも至った高齢者の1例

アミオダロンの効果は他の薬剤の効果の追従を許さないがその心外性副作用のため使用に関しては慎重にならざるを得ない. 今回我々は高齢者の難治性心房性頻拍に対しアミオダロンが著効しデバイス植え込みを始めとするインターベンションが回避できた興味ある症例を経験したのでここに報告する. 症例は87歳女性. 左房起源の多剤抵抗性の心房頻拍のあと5秒以上の洞停止を来す除脈頻脈症候群であった. アミオダロンを処方したところ発作は完全に回避され, よって洞停止も生じなくなった. 現在91歳であるが長きにわたりアミオダロンが著効している. リズムコントロールが奏効したため頻拍停止後の洞停止に対するペースメーカー植え...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:山口医学 2010, Vol.59 (5/6), p.251-252
Hauptverfasser: 立野博也, 平野能文, 大村昌人, 濱田芳夫, 百名英二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:アミオダロンの効果は他の薬剤の効果の追従を許さないがその心外性副作用のため使用に関しては慎重にならざるを得ない. 今回我々は高齢者の難治性心房性頻拍に対しアミオダロンが著効しデバイス植え込みを始めとするインターベンションが回避できた興味ある症例を経験したのでここに報告する. 症例は87歳女性. 左房起源の多剤抵抗性の心房頻拍のあと5秒以上の洞停止を来す除脈頻脈症候群であった. アミオダロンを処方したところ発作は完全に回避され, よって洞停止も生じなくなった. 現在91歳であるが長きにわたりアミオダロンが著効している. リズムコントロールが奏効したため頻拍停止後の洞停止に対するペースメーカー植え込み術も回避できた. 今後心外副作用の低いドロネダロンが使用できるようになると, より身近でかつ強力な薬物となりうることが期待される.
ISSN:0513-1731