NO.3 Wolfram症候群の実態調査

【背景】Wolfram症候群は糖尿病, 視神経萎縮に加え尿崩症, 難聴, 神経・精神症状を合併する遺伝性難病である. 国際的には若年発症の糖尿病と視神経萎縮の合併を最低の基準として診断が行われている. 英国における発症頻度は770,000人に1人と推計されているが, 日本におけるその実態は不明である. 【方法】糖尿病・内分泌専門医5,642名を対象にアンケート調査を実施した. 【結果】糖尿病と視神経萎縮を最低の基準として89症例が集計された. このうち, 44症例が他の徴候を合併しており, 発現頻度は尿崩症77.3%, 難聴86.3%, 尿路異常56.8%, 神経・精神症状65.9%であった....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:山口医学 2010, Vol.59 (5/6), p.243-243
Hauptverfasser: 松永仁恵, 田部勝也, 太田康晴, 奥屋茂, 和田安彦, 山田祐一郎, 雨宮伸, 杉原茂孝, 岡芳知, 谷澤幸生
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【背景】Wolfram症候群は糖尿病, 視神経萎縮に加え尿崩症, 難聴, 神経・精神症状を合併する遺伝性難病である. 国際的には若年発症の糖尿病と視神経萎縮の合併を最低の基準として診断が行われている. 英国における発症頻度は770,000人に1人と推計されているが, 日本におけるその実態は不明である. 【方法】糖尿病・内分泌専門医5,642名を対象にアンケート調査を実施した. 【結果】糖尿病と視神経萎縮を最低の基準として89症例が集計された. このうち, 44症例が他の徴候を合併しており, 発現頻度は尿崩症77.3%, 難聴86.3%, 尿路異常56.8%, 神経・精神症状65.9%であった. また, 糖尿病と尿崩症を合併した6症例も集計された. 【考察】本邦における発症頻度は希少であると推察された. 今後, 遺伝子診断を行い, 有病率および糖尿病と視神経萎縮を早期診断の基準とすることの妥当性について検討していく.
ISSN:0513-1731