linitis plastica型横行結腸癌により腸閉塞を来した1症例
症例は59歳の男性で,6年前にIIc型の早期胃癌に対しD2を伴う胃切除術を施行した.組織型は印環細胞癌を含む低分化腺癌でpT1(m),H0,P0,M0,StageIA,ly0,v0,n0であった.術後補助化学療法は施行せず.今回,腹痛,腹部膨満感を主訴に当院を受診した.注腸造影検査で横行結腸に狭窄像を呈し,下部消化管内視鏡検査で全周性の高度狭窄を認め,粘膜は発赤,浮腫調であった.組織生検では悪性細胞は認めなかった.横行結腸部分切除を施行したが明らかな腹膜播種は認めなかった.組織学的には著明な線維の増生を伴う低分化腺癌を粘膜下層から漿膜下層にかけて認めたが,粘膜表面への癌の露出は認めなかった.術...
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Veröffentlicht in: | 山口医学 2010/04/30, Vol.59(2), pp.71-77 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は59歳の男性で,6年前にIIc型の早期胃癌に対しD2を伴う胃切除術を施行した.組織型は印環細胞癌を含む低分化腺癌でpT1(m),H0,P0,M0,StageIA,ly0,v0,n0であった.術後補助化学療法は施行せず.今回,腹痛,腹部膨満感を主訴に当院を受診した.注腸造影検査で横行結腸に狭窄像を呈し,下部消化管内視鏡検査で全周性の高度狭窄を認め,粘膜は発赤,浮腫調であった.組織生検では悪性細胞は認めなかった.横行結腸部分切除を施行したが明らかな腹膜播種は認めなかった.組織学的には著明な線維の増生を伴う低分化腺癌を粘膜下層から漿膜下層にかけて認めたが,粘膜表面への癌の露出は認めなかった.術前には大腸癌の診断はできなかったが,原発巣と考えられる胃癌標本を再検討し両者の組織型,免疫組織学的染色の結果は酷似したものであったが,初発胃癌はly0,v0,n0であり,大腸原発のlinitis plastica型結腸癌も否定できないものであった. |
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ISSN: | 0513-1731 1880-4462 |
DOI: | 10.2342/ymj.59.71 |