3. 当院AMEC3搬入多発外傷患者の骨折術後感染の検討
【はじめに】当院AMEC3に外傷で搬入される患者の様相は様々で, 整形領域以外の損傷合併も多く他科治療が優先される症例も少なくない. 骨折術後感染(SSI)は極めて重大な合併症だが他科治療の内容を含め検討した報告は少なく, 今回多発外傷患者の骨折術後SSIの発生症例を検討した. 【対象および方法】期間は2002年7月~2008年7月, 対象は四肢と骨盤骨折に対し当科手術施行の113名(男58女55), 年齢は6~87歳(平均52). 【検討項目と結果】SSI発症は計14例(12.4%). 搬入時ISS高値例は全て発症. 開放性36例中6例, 非開放性77例中8例に, また他科損傷合併47例中8...
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Veröffentlicht in: | 山口医学 2010, Vol.59 (1), p.43-44 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】当院AMEC3に外傷で搬入される患者の様相は様々で, 整形領域以外の損傷合併も多く他科治療が優先される症例も少なくない. 骨折術後感染(SSI)は極めて重大な合併症だが他科治療の内容を含め検討した報告は少なく, 今回多発外傷患者の骨折術後SSIの発生症例を検討した. 【対象および方法】期間は2002年7月~2008年7月, 対象は四肢と骨盤骨折に対し当科手術施行の113名(男58女55), 年齢は6~87歳(平均52). 【検討項目と結果】SSI発症は計14例(12.4%). 搬入時ISS高値例は全て発症. 開放性36例中6例, 非開放性77例中8例に, また他科損傷合併47例中8例, 整形のみの傷病66例中6例にSSI発症. 起因菌はMRSAが10例(59%)と高率であった. 【考察】高値なISS, 開放性骨折, 他科損傷の合併が骨折術後SSIの発生率を高める要因と推測. 開放性骨折では早期手術を, 非開放性骨折では術前抗生剤の使用を控えることが耐性菌(MRSAなど)発症を低下しうる可能性が示唆された. 今後感染予防を統括的に行うインフェクションコントロールチームなどの早期介入も検討すべきと思われた. |
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ISSN: | 0513-1731 |