5. 浅下腹筋動静脈を血管柄とした遊離皮弁による乳房再建の2例

自家組織を用いた乳房再建では1980年代から腹直筋皮弁が普及した. 腹直筋皮弁は採取が容易, 血行が安定している, 充分なボリュームを確保できる等の利点を有するが, 腹筋力の低下, 腹壁瘢痕ヘルニアや腹壁膨隆, 腰痛などの続発症の頻度が高いことが報告されている. これらの欠点を克服する目的で開発された深下腹壁動脈穿通枝皮弁は腹直筋を温存する画期的な方法であるが, 腹直筋内の栄養血管を長く剥離する際, 少なからずも筋体はダメージを受ける. また複数の穿通枝を採取する場合は運動神経を切断しなければならないため筋脱力を生じて続発症を来す危険性はゼロにはならない. 今回腹直筋や筋鞘を完全に温存すること...

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Veröffentlicht in:山口医学 2009, Vol.58 (4), p.180-180
Hauptverfasser: 森浩, 村上隆一, 竹下順子, 岡愛子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:自家組織を用いた乳房再建では1980年代から腹直筋皮弁が普及した. 腹直筋皮弁は採取が容易, 血行が安定している, 充分なボリュームを確保できる等の利点を有するが, 腹筋力の低下, 腹壁瘢痕ヘルニアや腹壁膨隆, 腰痛などの続発症の頻度が高いことが報告されている. これらの欠点を克服する目的で開発された深下腹壁動脈穿通枝皮弁は腹直筋を温存する画期的な方法であるが, 腹直筋内の栄養血管を長く剥離する際, 少なからずも筋体はダメージを受ける. また複数の穿通枝を採取する場合は運動神経を切断しなければならないため筋脱力を生じて続発症を来す危険性はゼロにはならない. 今回腹直筋や筋鞘を完全に温存することが可能な浅下腹壁動静脈費弁を経験したので報告する.
ISSN:0513-1731