5.生検チャンネル付き鼻咽喉ファイバースコープの微生物汚染とその対策

【始めに】微生物汚染を受けた鼻咽喉ファイバースコープは呼吸器感染症の原因になると推定されるものの, その微生物汚染についての報告は見当たらない. そこで, 鼻咽喉ファイバースコープの微生物汚染について調べた. 【方法】山口県下9施設で使用している鼻咽喉ファイバースコープ計13本の生検チャンネル内の微生物汚染および消毒法を調べた. 【結果】13本中5本(38. 5%)が104~106生菌数/本レベルの汚染を受けており, 主な汚染菌種はPseudomonas aeruginosa, Burkholderia cepacia などのブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌およびStaphylococcus au...

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Veröffentlicht in:山口医学 2004-10, Vol.53 (4/5), p.255-255
Hauptverfasser: 頼岡克弘, 河口忠夫, 外山純子, 佐藤真也, 松尾義哉, 山崎博史, 豊田加奈江, 松田美智子, 長野恵子, 白野陽正, 尼崎正路, 平田紀子, 尾家重治, 神谷晃
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【始めに】微生物汚染を受けた鼻咽喉ファイバースコープは呼吸器感染症の原因になると推定されるものの, その微生物汚染についての報告は見当たらない. そこで, 鼻咽喉ファイバースコープの微生物汚染について調べた. 【方法】山口県下9施設で使用している鼻咽喉ファイバースコープ計13本の生検チャンネル内の微生物汚染および消毒法を調べた. 【結果】13本中5本(38. 5%)が104~106生菌数/本レベルの汚染を受けており, 主な汚染菌種はPseudomonas aeruginosa, Burkholderia cepacia などのブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌およびStaphylococcus aureus であった. 汚染のあった5本に用いた消毒薬はすべてグルタラールであり, 簡易自動洗浄機が2本, 用手法が3本であったがブラシ洗浄およびアルコールフラッシュは5本すべて行われていなかった. 【考察】チャンネル内の洗浄 消毒は用手法および自動洗浄機を用いたグルタラール浸漬のみだけでは不十分である. より確実な消毒効果を得るためには, ブラシ洗浄およびアルコールフラッシュが必要であることが示唆された.
ISSN:0513-1731