NO.14 CD19遺伝子導入による骨髄腫細胞株U266の増殖
ヒト骨髄腫細胞ではBリンパ球特異的抗原であるCD19の発現が消失しており, それにより骨髄腫細胞は増殖優位性を獲得していると考えられる. 骨髄腫細胞株U266はCD45陽性細胞と陰性細胞が混在しており, CD45+U266がIL-6に反応して増殖する. IL-6非依存性増殖するCD45-U266ではCD19遺伝子を導入することで血清除去後の細胞死が九進していた. CDl9+CD45-U266ではIGF-1または血清刺激によるERK1/2およびAktのリン酸化が亢進していたことから, CDl9+CD45-U266の細胞生存には成長因子要求性が高まっていると考えられた. 一方, IL-6に反応して...
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Veröffentlicht in: | 山口医学 2004-06, Vol.53 (3), p.190-190 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ヒト骨髄腫細胞ではBリンパ球特異的抗原であるCD19の発現が消失しており, それにより骨髄腫細胞は増殖優位性を獲得していると考えられる. 骨髄腫細胞株U266はCD45陽性細胞と陰性細胞が混在しており, CD45+U266がIL-6に反応して増殖する. IL-6非依存性増殖するCD45-U266ではCD19遺伝子を導入することで血清除去後の細胞死が九進していた. CDl9+CD45-U266ではIGF-1または血清刺激によるERK1/2およびAktのリン酸化が亢進していたことから, CDl9+CD45-U266の細胞生存には成長因子要求性が高まっていると考えられた. 一方, IL-6に反応して増殖するCD45+U266ではIL-6添加時の細胞増殖は, CD19遺伝子導入細胞の方で促進していた. CD19+CD45+U266ではIL-6Rαの発現が上昇しており, IL-6刺激後のStat3のリン酸化が亢進していたことから, CD19は細胞膜上IL-6Rαの発現を増加させることにより, IL-6刺激伝達系を増強している可能性が示唆された. |
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ISSN: | 0513-1731 |