外側皮質骨分割により埋伏下顎第二, 第三大臼歯の抜歯を行った1例
下顎智歯の抜歯は口腔外科臨床において頻度の高い処置の1つである. 下顎智歯は近年下顎骨の発育不良により完全に萌出することは少なく, 多くは埋伏, 半埋伏の状態で通常の抜歯術では対応できない. すなわち, 歯肉の切開, 骨の削除, 歯の分割を必要とし, 抜歯の難易度は高くなる. そのため, パノラマX線写真やデンタルX線写真から埋伏の状態を把握したうえで, 術前に抜歯の難易度を予測し, 適切な術式を選択することが重要である. 外側皮質骨分割法は本来Obwegeser法1)による下顎前突症手術で行われる骨切り法を応用したものであり, 下顎骨内に発生した嚢胞や良性腫瘍を一塊にして摘出するためにこの術...
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Veröffentlicht in: | 山口医学 2004, Vol.53(3), pp.153-157 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 下顎智歯の抜歯は口腔外科臨床において頻度の高い処置の1つである. 下顎智歯は近年下顎骨の発育不良により完全に萌出することは少なく, 多くは埋伏, 半埋伏の状態で通常の抜歯術では対応できない. すなわち, 歯肉の切開, 骨の削除, 歯の分割を必要とし, 抜歯の難易度は高くなる. そのため, パノラマX線写真やデンタルX線写真から埋伏の状態を把握したうえで, 術前に抜歯の難易度を予測し, 適切な術式を選択することが重要である. 外側皮質骨分割法は本来Obwegeser法1)による下顎前突症手術で行われる骨切り法を応用したものであり, 下顎骨内に発生した嚢胞や良性腫瘍を一塊にして摘出するためにこの術式を採用したとの報告がある2). その後, 下顎骨内深部に埋伏する智歯の抜歯に際してこの術式を用い良好な結果が得られたと報告されているが3-4), 本邦における報告はみられない. |
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ISSN: | 0513-1731 1880-4462 |
DOI: | 10.2342/ymj.53.153 |