非医療従事者を対象とした心肺蘇生処置に関する実技指導効果の定着度: 定量的評価を用いた検討

目的:非医療従事者を対象に,定量的評価可能な心肺蘇生(CPR)手技の指導効果が定着するかを調査・検討した。方法:対象者11名に,フィードバック(FB)器具を用いて個別にCPR手技を行ってもらい,直ちに評価・指導を行った。指導後再びCPR手技を行ってもらい,再評価した。これを一連の指導とし,研究開始時より6カ月ごと18カ月後まで行うことで,手技に関する指導効果の定着度を検討した。結果:胸骨圧迫の深度は6カ月後および12カ月後,リコイルは6カ月後および18カ月後に,各々指導の累積効果がみられた。また1回の指導で6カ月効果が持続した。テンポおよびCPR時間中の胸骨圧迫比率(CCF)は期間中に著変はな...

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Veröffentlicht in:日本臨床救急医学会雑誌 2024/08/31, Vol.27(4), pp.484-493
Hauptverfasser: 黒川, 貴幸, 石倉, 理江, 澤田, 馨一, 石田, 千晶
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:非医療従事者を対象に,定量的評価可能な心肺蘇生(CPR)手技の指導効果が定着するかを調査・検討した。方法:対象者11名に,フィードバック(FB)器具を用いて個別にCPR手技を行ってもらい,直ちに評価・指導を行った。指導後再びCPR手技を行ってもらい,再評価した。これを一連の指導とし,研究開始時より6カ月ごと18カ月後まで行うことで,手技に関する指導効果の定着度を検討した。結果:胸骨圧迫の深度は6カ月後および12カ月後,リコイルは6カ月後および18カ月後に,各々指導の累積効果がみられた。また1回の指導で6カ月効果が持続した。テンポおよびCPR時間中の胸骨圧迫比率(CCF)は期間中に著変はなかった。結論:深度とリコイルは,一度の指導で少なくとも6カ月効果が持続し,指導の累積効果がみられた。一方,テンポとCCFは全期間で著変はなかった。FB器具を用いた定量的評価は,CPR手技指導に有用であった。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.27.484