衛生環境維持への抗菌活性素材の検討 - 抗菌加工剤NRC (nano revolutionary carbon) の抗菌効果 / 活性期間と浮遊微生物菌への効果

【要旨】目的:抵抗力が弱い重篤な患者や重症外傷患者を扱う医療施設で, 衛生環境維持は重要な課題であり, 抗菌加工剤のNRC(nano revolutionary carbon)の使用が衛生環境維持に有益か, 実験的に検討する. 方法:標準ブドウ球菌(以下, ブドウ球菌)・標準カンジダ菌(以下, カンジダ菌)・浮遊微生物菌を用いて, NRCの(1)細菌との接触時間, (2)抗菌活性の持続期間, (3)「抗菌加工」剤の二酸化塩素(クレベリン(R), 以下クレベリン)の抗菌活性持続期間, および(4)浮遊微生物菌へNRCの抗菌効果, を比較検討した. 結果:NRCの抗菌効果/活性には細菌と30分以上...

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Veröffentlicht in:日本臨床救急医学会雑誌 2023-10, Vol.26 (5), p.607-613
Hauptverfasser: 瀧健治, 爲廣一仁, 古賀仁士, 石橋和重, 松尾由美, 平尾朋仁, 山田晋仁
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【要旨】目的:抵抗力が弱い重篤な患者や重症外傷患者を扱う医療施設で, 衛生環境維持は重要な課題であり, 抗菌加工剤のNRC(nano revolutionary carbon)の使用が衛生環境維持に有益か, 実験的に検討する. 方法:標準ブドウ球菌(以下, ブドウ球菌)・標準カンジダ菌(以下, カンジダ菌)・浮遊微生物菌を用いて, NRCの(1)細菌との接触時間, (2)抗菌活性の持続期間, (3)「抗菌加工」剤の二酸化塩素(クレベリン(R), 以下クレベリン)の抗菌活性持続期間, および(4)浮遊微生物菌へNRCの抗菌効果, を比較検討した. 結果:NRCの抗菌効果/活性には細菌と30分以上の接触時間が必要で, 抗菌活性の持続期間はブドウ球菌で約1年, カンジダ菌で2年6カ月とクレベリンの場合より長く, 浮遊微生物菌にも有効な抗菌効果を確認した. 結論:NRCの抗菌活性期間と浮遊微生物菌への効果から, 抗菌加工剤のNRCは衛生環境維持に効果的であると実験的に評価した.
ISSN:1345-0581