子どもメディカルラリーによる小学生への応急手当実習導入の試み

院外心停止患者に対する一般市民の応急手当の実施は非常に重要であるが,その教育の導入年齢については各国で異なる。われわれは小学生に応急手当の講習を行い,その教育効果を評価し,実習導入の適正年齢を検討した。方法は,子どもメディカルラリーに参加した小学5・6年生102名のうち37名の応急手当の質を評価した。子どもの体重の中央値は34(30〜39)kg であり,胸骨圧迫の深さの中央値は30(25〜34)mm,胸骨圧迫の回数の中央値は124(113〜132)回/ 分,適切なrecoilの回数の中央値は89(74〜100)%であった。理解度の評価では安全の確認と呼吸の確認のみ及第点に及ばなかった。同時に行...

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Veröffentlicht in:日本臨床救急医学会雑誌 2018/12/31, Vol.21(6), pp.709-714
Hauptverfasser: 伊藤, 裕介, 佐藤, 秀峰, 澤野, 宏隆, 林, 靖之, 稲葉, 基高, 須田, 高之, 明石, 浩嗣, 藤原, 雅宏, 大和田, 均, 大西, 光雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:院外心停止患者に対する一般市民の応急手当の実施は非常に重要であるが,その教育の導入年齢については各国で異なる。われわれは小学生に応急手当の講習を行い,その教育効果を評価し,実習導入の適正年齢を検討した。方法は,子どもメディカルラリーに参加した小学5・6年生102名のうち37名の応急手当の質を評価した。子どもの体重の中央値は34(30〜39)kg であり,胸骨圧迫の深さの中央値は30(25〜34)mm,胸骨圧迫の回数の中央値は124(113〜132)回/ 分,適切なrecoilの回数の中央値は89(74〜100)%であった。理解度の評価では安全の確認と呼吸の確認のみ及第点に及ばなかった。同時に行ったアンケートでは,すべての保護者が実習の内容を理解し,興味があると答えた。小学5・6年生への応急手当実習は内容の理解は可能であるが,体格に配慮する必要があり,保護者への影響を考慮すると導入に適切な年齢であると考える。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.21.709