救急連携クリニカルパス運用による 病院前から病院への情報共有に関する実践的研究

多職種間での病院前情報の可視化と共有化を図る目的で,救急連携パスを導入した結果,1年間で1,097件の症例で使用された。これらのデータからパスコメントの件数と傾向,連携パス様式,フィードバック方法についてカテゴリ別に分類し検証を行った。連携パス使用症例の15.5%で医師からのコメントが得られ,その内容は救急隊への指導や要望,今後の活動に有用なものであった。コメントにはポジテイブな内容も多く含まれた。病棟に入院した667件のパス適用症例では,病棟スタッフに対する情報共有に活用された。パス様式は使用状況を考慮し改訂を行い,フィードバックレスポンスの向上を図った。連携パスの導入は医療機関選定理由を含...

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Veröffentlicht in:日本臨床救急医学会雑誌 2012/10/31, Vol.15(5), pp.662-667
Hauptverfasser: 後藤, 健太郎, 小久保, 有祐, 織田, 順, 行岡, 哲男, 三島, 史朗, 山下, 淳
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:多職種間での病院前情報の可視化と共有化を図る目的で,救急連携パスを導入した結果,1年間で1,097件の症例で使用された。これらのデータからパスコメントの件数と傾向,連携パス様式,フィードバック方法についてカテゴリ別に分類し検証を行った。連携パス使用症例の15.5%で医師からのコメントが得られ,その内容は救急隊への指導や要望,今後の活動に有用なものであった。コメントにはポジテイブな内容も多く含まれた。病棟に入院した667件のパス適用症例では,病棟スタッフに対する情報共有に活用された。パス様式は使用状況を考慮し改訂を行い,フィードバックレスポンスの向上を図った。連携パスの導入は医療機関選定理由を含めた病院前情報の提供,患者の院内経過を救急隊ヘフィードバック,院内における病院前情報の共有化が可能になるなど,多職種における情報共有の効率化において有用な結果が得られた。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.15.662