ドクターカー出動が奏功し外科的気道確保によって救命しえた重症顔面外傷の1例
気道緊急を生じる代表的疾患の1つに顔面外傷による窒息があり,気道確保までの時間が予後を大きく左右する。現状では, こういった患者に対する救急救命士の特定行為は認められていないため,医療機関への搬送時間が救命率に大きく関与しているといえる。しかしながら,救急覚知から医療機関到着までの時間は全国平均で30分を超えており,病院前にて低酸素脳症,呼吸停止,心停止となり医療機関に搬送される患者も少なくないと推定される。救命率,社会復帰率の向上のためには,手段としてドクターヘリやドクターカーなどを用いた病院前への医師派遣が必要であると考えられる。今回,顔面外傷による鼻腔・口腔内への活動性出血により窒息,気...
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Veröffentlicht in: | 日本臨床救急医学会雑誌 2011/12/31, Vol.14(6), pp.666-669 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 気道緊急を生じる代表的疾患の1つに顔面外傷による窒息があり,気道確保までの時間が予後を大きく左右する。現状では, こういった患者に対する救急救命士の特定行為は認められていないため,医療機関への搬送時間が救命率に大きく関与しているといえる。しかしながら,救急覚知から医療機関到着までの時間は全国平均で30分を超えており,病院前にて低酸素脳症,呼吸停止,心停止となり医療機関に搬送される患者も少なくないと推定される。救命率,社会復帰率の向上のためには,手段としてドクターヘリやドクターカーなどを用いた病院前への医師派遣が必要であると考えられる。今回,顔面外傷による鼻腔・口腔内への活動性出血により窒息,気道緊急を呈したが,呼吸停止直後に外科的気道確保を行い,引き続く止血処置にて社会復帰を果たした1例を報告する。ドクターカーによる医師派遣が奏功し,予後を劇的に改善させたと考えられた。 |
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ISSN: | 1345-0581 2187-9001 |
DOI: | 10.11240/jsem.14.666 |