救急救命士の職業性ストレスの現状と要因: 平成21年度調査の結果から

鳥取県西部広域行政管理組合消防局に勤務する救急救命士40名の勤務上のストレスや疲労,抑うつ傾向を把握することを目的とし,鳥取大学医学部の協力を得て,約1ヵ月間の調査期間を設け,各種質問票を用いてアンケート調査法による調査を行った。その結果,体力的負担,高度な知識や技術の必要性,注意力の必要性,仕事の量的負担,裁量権の低さ,職場支援の低さなどがストレスとして挙げられた。一方,技能活用度の高さ,働きがい,職場での良好な人間関係や家族,友人などの支援,家庭生活の満足感などにより,ストレスが緩和されていた。また,出場件数・夜間出場件数などの多さ,仮眠時間の少なさおよび高齢化が疲労の要因として挙げられた...

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Veröffentlicht in:日本臨床救急医学会雑誌 2011/08/31, Vol.14(4), pp.506-512
Hauptverfasser: 益田, 真次, 渡辺, 勝也, 橋本, 健治, 竹田, 伸也, 細田, 武伸
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:鳥取県西部広域行政管理組合消防局に勤務する救急救命士40名の勤務上のストレスや疲労,抑うつ傾向を把握することを目的とし,鳥取大学医学部の協力を得て,約1ヵ月間の調査期間を設け,各種質問票を用いてアンケート調査法による調査を行った。その結果,体力的負担,高度な知識や技術の必要性,注意力の必要性,仕事の量的負担,裁量権の低さ,職場支援の低さなどがストレスとして挙げられた。一方,技能活用度の高さ,働きがい,職場での良好な人間関係や家族,友人などの支援,家庭生活の満足感などにより,ストレスが緩和されていた。また,出場件数・夜間出場件数などの多さ,仮眠時間の少なさおよび高齢化が疲労の要因として挙げられた。抑うつ傾向のある者は38名中7名であった。同様の調査で対象者を増やし比較検討すること,および得られた調査結果をどのように生かすかが今後の課題であると考えられた。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.14.506