心タンポナーデを呈した緑膿菌による心外膜炎の一例

症例は79歳女性。航空機内で呼吸困難を呈し,泉州救命救急センターに搬入された。来院時,心嚢液貯留,心不全,および肺炎,呼吸不全を呈していた。心嚢液より緑膿菌が培養され,緑膿菌による心外膜炎と診断した。心タンポナーデを合併したため,抗生物質の投与に加え,心膜開窓持続ドレナージを行った。呼吸不全に対しては気管切開を含む人工呼吸器管理を行った。化膿性心外膜炎は心タンポナーデを高頻度に合併するため,感染徴候の明らかな心嚢液貯留症例には,心嚢穿刺を行い,心嚢液の性状から化膿性心外膜炎が疑われた時は,早急に心膜開窓持続ドレナージを行うことが重要である。...

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Veröffentlicht in:日本臨床救急医学会雑誌 2007/08/31, Vol.10(4), pp.443-448
Hauptverfasser: 松本, 正孝, 鈴木, 全, 石川, 和男, 溝端, 康光, 松岡, 哲也, 横田, 順一朗
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は79歳女性。航空機内で呼吸困難を呈し,泉州救命救急センターに搬入された。来院時,心嚢液貯留,心不全,および肺炎,呼吸不全を呈していた。心嚢液より緑膿菌が培養され,緑膿菌による心外膜炎と診断した。心タンポナーデを合併したため,抗生物質の投与に加え,心膜開窓持続ドレナージを行った。呼吸不全に対しては気管切開を含む人工呼吸器管理を行った。化膿性心外膜炎は心タンポナーデを高頻度に合併するため,感染徴候の明らかな心嚢液貯留症例には,心嚢穿刺を行い,心嚢液の性状から化膿性心外膜炎が疑われた時は,早急に心膜開窓持続ドレナージを行うことが重要である。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.10.443