茶カテキンのC-2エピマーによるマウスI型アレルギーに対する抑制作用(p.211-215)

(-)-エピガロカテキン-3-O-ガレート(EGCG)およびそのO-メチル化体である(-)-エピガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレート(EGCG3"Me)のG2異性化体について, 雄性マウスにおける卵アルブミン誘発I型アレルギーに対する予防効果を検討した. EGCGおよびEGCG3"Meは, 25および50mg/kg体重の投与量で経口投与することで, 強い抗アレルギー作用を示した. それらのC-2異性化体である(-)-ガロカテキン-3-O-ガレートおよび(-)-ガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレート(GCG3"Me)のマウスI型アレルギーに対す...

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Veröffentlicht in:日本栄養・食糧学会誌 2010, Vol.63 (4), p.171-172
Hauptverfasser: 芳野恭士, 宮瀬敏男, 佐野満昭
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:(-)-エピガロカテキン-3-O-ガレート(EGCG)およびそのO-メチル化体である(-)-エピガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレート(EGCG3"Me)のG2異性化体について, 雄性マウスにおける卵アルブミン誘発I型アレルギーに対する予防効果を検討した. EGCGおよびEGCG3"Meは, 25および50mg/kg体重の投与量で経口投与することで, 強い抗アレルギー作用を示した. それらのC-2異性化体である(-)-ガロカテキン-3-O-ガレートおよび(-)-ガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレート(GCG3"Me)のマウスI型アレルギーに対する抗アレルギー作用は, それぞれ対応する元のカテキンの作用と比較して, ほぼ同じか強かった. これらの化合物を50mg/kg体重の投与量で経口投与した場合, アレルギー発症マウスの腹壁におけるインターリューキン-4および血清における免疫グロブリン-Eレベルの上昇が抑制された. 特に, GCG3"Meの投与では, I型アレルギーの発症過程において2型ヘルパーT細胞とマスト細胞を刺激するこれらの因子の産生もしくは遊離が有意に抑制された. これらの結果から, 高温での熱処理の際に起こる茶カテキンのC-2異性化反応は, I型アレルギーに対する予防効果に不利には働かないことが示唆された.
ISSN:0287-3516