日本人大学生のトランス脂肪酸摂取量(p.164-170)
トランス脂肪酸(TFA)は冠状動脈疾患の強力なリスクファクターであることから, TFA摂取量を把握することは重要である. 我々は日本人の大学生のTFA摂取量の評価を実測によって行った. 対象者は118名の関東と沖縄に在住する大学生(男性57名, 女性61名)とした. 食事調査は写真記録を併用した食事記録法によって連続6日間実施した. 調査期間のうちの1日分の食事を再現し, ガスクロマトグラフィーによって分析した. 再現した食事から推定されたTFAの摂取量(g/日)とエネルギー比率(%)の中央値は, 関東男性0.43g, 0.22%, 沖縄男性0.30g, 0.14%, 関東女性0.49g, 0...
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Veröffentlicht in: | 日本栄養・食糧学会誌 2010, Vol.63 (4), p.169-169 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | トランス脂肪酸(TFA)は冠状動脈疾患の強力なリスクファクターであることから, TFA摂取量を把握することは重要である. 我々は日本人の大学生のTFA摂取量の評価を実測によって行った. 対象者は118名の関東と沖縄に在住する大学生(男性57名, 女性61名)とした. 食事調査は写真記録を併用した食事記録法によって連続6日間実施した. 調査期間のうちの1日分の食事を再現し, ガスクロマトグラフィーによって分析した. 再現した食事から推定されたTFAの摂取量(g/日)とエネルギー比率(%)の中央値は, 関東男性0.43g, 0.22%, 沖縄男性0.30g, 0.14%, 関東女性0.49g, 0.29%, 沖縄女性0.73g, 0.35%であった. TFA摂取量が少なかった対象者に比べて, 高摂取の対象者では, 有意に総脂質と飽和脂肪酸エネルギー比率, TFA/リノール酸比が高値を示した. さらに, 重回帰分析では, TFA摂取量と飽和脂肪酸, 嗜好品であるクッキー類, ケーキ&ペストリー類の摂取との間に, 正の関連がみられた. 結論としては, 本研究対象者のTFA摂取量は, WHO/FAOの推奨値(1%未満)より低かった. しかしながら, 高TFA摂取者への食習慣に対する栄養教育は必要であると考える. |
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ISSN: | 0287-3516 |