SM/JとA/Jマウスに由来する糖尿病関連形質の量的形質遺伝子座のコンジェニック系統を用いた高炭水化物食・高脂肪食摂取下での検証 (p.257-263)
ヒトの肥満, 糖尿病の発症には遺伝子と食事との相互作用があることが知られているが, ヒトは遺伝的・環境的に雑多な集団であるためにその糖尿病発症の原因遺伝子を同定することが困難である. SM/JとA/J系統から成るマウスSMXA組み換え近交系統は, 多因子支配形質の解析に有用な系統である. 今までに我々は, SMXA組み換え近交系統において高炭水化物食の摂取下で糖尿病関連形質についてのsignificant levelの量的形質遺伝子座(QTL, T2dm1sa)を第10番染色体に, suggestive levelのQTLを第2, 6, 18番染色体上にマップしている. 耐糖能について検出され...
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Veröffentlicht in: | 日本栄養・食糧学会誌 2009, Vol.62 (4), p.189-189 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ヒトの肥満, 糖尿病の発症には遺伝子と食事との相互作用があることが知られているが, ヒトは遺伝的・環境的に雑多な集団であるためにその糖尿病発症の原因遺伝子を同定することが困難である. SM/JとA/J系統から成るマウスSMXA組み換え近交系統は, 多因子支配形質の解析に有用な系統である. 今までに我々は, SMXA組み換え近交系統において高炭水化物食の摂取下で糖尿病関連形質についてのsignificant levelの量的形質遺伝子座(QTL, T2dm1sa)を第10番染色体に, suggestive levelのQTLを第2, 6, 18番染色体上にマップしている. 耐糖能について検出された第10, 18番染色体のQTLsの責任遺伝子を同定するための第一段階として, 新しくコンジェニック系統(A.SM-T2dm1saとSM.A-D18Mit19-D18Mit7)を確立した. 各コンジェニック系統は, 非糖尿病アレルを有する背景系統にQTLの糖尿病発症アレルを導入した系統である. 第10番染色体上のT2dm1saの効果は, A.SM-T2dm1saコンジェニックマウスにおいて確認できなかった. しかし, SM.A-D18Mit19-D18Mit7コンジェニックマウスは, 高炭水化物食だけでなく高脂肪食においても耐糖能異常を示した. この研究から, 高炭水化物食だけでなく高脂肪食においても糖尿病関連形質に作用する遺伝子が, 第18番染色体上に存在することが明らかとなった. |
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ISSN: | 0287-3516 |