日本人小児・若年者を対象としたカロテノイド, トコフェロール, 脂肪酸のバイオマーカーと自記式食事歴調査票による推定食事摂取量との関連性 (p.231-241)
自記式食事調査票は, 10歳以上では回答を信頼できると考えられている. われわれは日本人の小児を対象として, 簡易自記式食事歴調査票(BDHQ)による摂取量とバイオマーカーとの関連性を検討した. 山口県周南市の小学5年生(10, 11歳)と中学2年生(13, 14歳)から無作為に抽出した398人を対象とし, 質問票調査と採血を行った. バイオマーカーとなる血清中カロテノイド, トコフェロール, 赤血球中脂肪酸を測定し, 食事調査票で推定した摂取量とのスペアマン相関係数を算出した. 13, 14歳では, β-カロテン, β-クリプトキサンチンの相関係数は有意であった(r=0.220-0.333,...
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Veröffentlicht in: | 日本栄養・食糧学会誌 2009, Vol.62 (4), p.188-188 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 自記式食事調査票は, 10歳以上では回答を信頼できると考えられている. われわれは日本人の小児を対象として, 簡易自記式食事歴調査票(BDHQ)による摂取量とバイオマーカーとの関連性を検討した. 山口県周南市の小学5年生(10, 11歳)と中学2年生(13, 14歳)から無作為に抽出した398人を対象とし, 質問票調査と採血を行った. バイオマーカーとなる血清中カロテノイド, トコフェロール, 赤血球中脂肪酸を測定し, 食事調査票で推定した摂取量とのスペアマン相関係数を算出した. 13, 14歳では, β-カロテン, β-クリプトキサンチンの相関係数は有意であった(r=0.220-0.333, p<0.030). 10, 11歳で親/保護者と一緒に回答したグループでは, α-カロテン, β-カロテン, β-クリプトキサンチンの相関係数はいずれも有意となった(r=0.295-0.299, p=0.006). 緑黄色野菜や果物の摂取はそれぞれβ-カロテンやβ-クリプトキサンチンと有意な相関があった(r=0.205-0.341, p<0.047). 13, 14歳のエイコサペンタエン酸, ドコサヘキサエン酸の相関係数は0.215から0.473であった(p<0.040). 総魚介類摂取は, 海産物由来n-3多価不飽和脂肪酸(PUEA)と有意な相関があった(r=0.239-0.420, p<0.023). 親と一緒に回答した10, 11歳の小児で, 魚介類の摂取は海産物由来n-3 PUFAと有意な相関があった(r=0.239-0.243, p<0.032). 結論として, BDHQで推定した13, 14歳の野菜, 果物, 魚介類の摂取量はバイオマーカーを反映していた. しかし, 10, 11歳の小児では親と一緒に回答した場合, バイオマーカーと関連性があった. |
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ISSN: | 0287-3516 |