高たんぱく質間食摂取後の軽レジスタンス運動が若年成人女性における血漿分岐鎖アミノ酸濃度に及ぼす影響(p.106-111)

我々は, 高たんぱく質間食摂取後の軽レジスタンス運動(クライミング運動)が老心に伴う筋肉量低下の予防に有効であることを, ラットを用いた研究で報告してきた. しかし, ヒトを対象としたそのような研究はほとんどない. そこで, 本研究では, 高たんぱく質間食摂取後の軽レジスタンス運動が若年成人女性における血漿分岐鎖アミノ酸(BCAA)濃度に及ぼす影響について実験を行った. 若年成人女性7名をランダムに運動群, およびコントロール群に分け, その7日後, 被験者全員を実験初日の反対の群に分けた(クロスオーバー法). 被験者は, 朝食(基本食)摂取3時間後に高たんぱく質間食(たんぱく質15g, 砂糖...

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Veröffentlicht in:日本栄養・食糧学会誌 2009, Vol.62 (3), p.139-139
Hauptverfasser: 加藤雄士, 澤田篤史, 沼尾成晴, 宮内綾子, 今泉和彦, 坂本静男, 鈴木正成
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:我々は, 高たんぱく質間食摂取後の軽レジスタンス運動(クライミング運動)が老心に伴う筋肉量低下の予防に有効であることを, ラットを用いた研究で報告してきた. しかし, ヒトを対象としたそのような研究はほとんどない. そこで, 本研究では, 高たんぱく質間食摂取後の軽レジスタンス運動が若年成人女性における血漿分岐鎖アミノ酸(BCAA)濃度に及ぼす影響について実験を行った. 若年成人女性7名をランダムに運動群, およびコントロール群に分け, その7日後, 被験者全員を実験初日の反対の群に分けた(クロスオーバー法). 被験者は, 朝食(基本食)摂取3時間後に高たんぱく質間食(たんぱく質15g, 砂糖18g)を摂取し, 血漿BCAA濃度は, 高たんぱく質間食摂取後30分で有意に上昇した. 運動群の被験者は, 血漿BCAA濃度が上昇したとき(間食摂取60分後)に軽レジスタンス運動(玄米300gを詰めた布製のダンベルを用いた15分間のダンベル体操)を実施した. コントロール群の被験者は, 実験中安静を維持した. 高たんぱく質間食摂取後60分から90分にかけて, コントロール群では血漿BCAA濃度が上昇し続けた(+27μmol/L)が, 運動群では低下(-37μmol/L)した. その結果, 高たんぱく質間食摂取後の軽レジスタンス運動によって, 血漿BCAAの利用効率を促進させる可能性がヒトで示唆された.
ISSN:0287-3516