糸球体腎炎ラットおよび肝癌移植ラットマクロファージの腫瘍壊死因子産生能に対する食餌大豆タンパク質の作用(p.435-439)

本研究では, 糸球体腎炎ラットおよび肝癌移植ラットのマクロファージによる腫瘍壊死因子α(TNF)産生に対する食餌大豆タンパク質の作用を検討した. 20%カゼイン食と比較して20%大豆タンパク質食は, 正常時には影響を与えることなく, 糸球体腎炎発症および肝癌移植によって上昇するTNF産生を有意に抑制した. 大豆タンパク質に含まれる微量成分をエタノール処理することにより除去したところ, 大豆タンパク質によるTNF産生の低下作用が有意に抑制または抑制される傾向を示した. これらの結果から, 食餌大豆タンパク質は糸球体腎炎発症および肝癌の進展に伴うTNF産生の上昇を抑制すること, 大豆タンパク質のエ...

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Veröffentlicht in:日本栄養・食糧学会誌 2009, Vol.62 (1), p.25-26
Hauptverfasser: 小松渡, 永田順子, 金子正治, 山田竜彦, 守矢大介, 三浦豊, 矢ヶ崎一三
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究では, 糸球体腎炎ラットおよび肝癌移植ラットのマクロファージによる腫瘍壊死因子α(TNF)産生に対する食餌大豆タンパク質の作用を検討した. 20%カゼイン食と比較して20%大豆タンパク質食は, 正常時には影響を与えることなく, 糸球体腎炎発症および肝癌移植によって上昇するTNF産生を有意に抑制した. 大豆タンパク質に含まれる微量成分をエタノール処理することにより除去したところ, 大豆タンパク質によるTNF産生の低下作用が有意に抑制または抑制される傾向を示した. これらの結果から, 食餌大豆タンパク質は糸球体腎炎発症および肝癌の進展に伴うTNF産生の上昇を抑制すること, 大豆タンパク質のエタノール抽出画分にTNF産生抑制因子が存在することが示唆された.
ISSN:0287-3516