トコトリエノール摂取はヘアレスマウスにおける紫外線照射障害を軽減させ, セサミンはトコトリエノールの効果を高める
パーム油から抽出したトコフェロールやトコトリエノールを豊富に含む分画(T-mix)を動物に与えることにより, トコトリエノールが皮膚中に特に多く検出されること, ゴマリグナンを同時摂取させることにより皮膚中トコトリエノール濃度はさらに上昇することを観察している. 本研究では, ビタミンE欠乏飼料(VE free), α-トコフェロール50mg/kg含有飼料, T-mix 229mg/kg含有飼料(α-トコフェロールが50mg/kg含まれる), T-mix飼料にセサミンを2g/kg加えた飼料を与えたヘアレスマウスの皮膚において, 食事由来のトコトリエノールやセサミンが紫外線照射障害を軽減させるの...
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Veröffentlicht in: | 日本栄養・食糧学会誌 2008, Vol.61 (3), p.135-135 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | パーム油から抽出したトコフェロールやトコトリエノールを豊富に含む分画(T-mix)を動物に与えることにより, トコトリエノールが皮膚中に特に多く検出されること, ゴマリグナンを同時摂取させることにより皮膚中トコトリエノール濃度はさらに上昇することを観察している. 本研究では, ビタミンE欠乏飼料(VE free), α-トコフェロール50mg/kg含有飼料, T-mix 229mg/kg含有飼料(α-トコフェロールが50mg/kg含まれる), T-mix飼料にセサミンを2g/kg加えた飼料を与えたヘアレスマウスの皮膚において, 食事由来のトコトリエノールやセサミンが紫外線照射障害を軽減させるのか確かめた. 実験1では, マウスに各飼料を6週間摂取させ, そのうち半数のマウスに180mJ/cm2の強度の紫外線を1日1回, 連続した7日間照射した. その後, 皮膚における赤斑の強度を数値化するとともに, 皮膚, 肝臓におけるビタミンE濃度, チオバルビツール酸反応生成物(TBARS)を測定した. 実験2では, ヘアレスマウスに発癌イニシエーターである7, 12-dimethylbenz[a]anth-racene(DMBA)を塗布し, その1週間後より, 20週間, 各実験食を与え, 180mJ/cm2の強度の紫外線を週に2回照射し, 1週間に1度腫瘍の数を数えた. トコトリエノールはT-mixを摂取させたマウスの皮膚で検出されたが, その濃度はα-トコフェロールより有意に低かった. セサミンは皮膚中のトコトリエノール濃度を上昇させた. α-トコフェロールは濃度が高いにも関わらず, 赤斑や腫瘍に対する防御効果は僅かであった. T-mixを摂取させた群は赤斑や腫瘍の発生が抑えられ, T-mixとセサミンを同時摂取させた群ではさらに赤斑や腫瘍の発生が抑えられていた. これらの結果から, 食事由来のトコトリエノールはα-トコフェロールと比べて, 紫外線による皮膚損傷に対してより強い防御をすることそしてセサミンはトコトリエノールの効果を増強することが示唆された. |
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ISSN: | 0287-3516 |