低たんぱく質摂食ラットの食餌ロイシン添加による筋原線維たんぱく質分解の抑制(p. 552-555)

筋肉量は筋たんぱく質の合成と分解のバランスにより調節され, 老化や様々な疾病, 栄養不良などの影響を受ける. アミノ酸, 特にロイシンは筋たんぱく質の合成を促進し, 分解を抑制することが知られているが, ロイシンの継続摂取の効果は不明である. 本研究では, たんぱく質の摂取量が不足している状態において, ロイシンの継続的な摂取が筋原線維たんぱく質の分解を抑制できるか検討した. 筋原線維たんぱく質の分解速度は, 長指伸筋からの3-メチルヒスチジン(MeHis)放出速度から測定した. 無たんぱく質食を1週間摂食させたラットにおいて腓腹筋の重量は減少したが, 無たんぱく質食にロイシンを添加(1.5%...

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Veröffentlicht in:日本栄養・食糧学会誌 2008, Vol.61 (1), p.43-43
Hauptverfasser: 菅原貴征, 伊藤芳明, 西澤直行, 長澤孝志
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:筋肉量は筋たんぱく質の合成と分解のバランスにより調節され, 老化や様々な疾病, 栄養不良などの影響を受ける. アミノ酸, 特にロイシンは筋たんぱく質の合成を促進し, 分解を抑制することが知られているが, ロイシンの継続摂取の効果は不明である. 本研究では, たんぱく質の摂取量が不足している状態において, ロイシンの継続的な摂取が筋原線維たんぱく質の分解を抑制できるか検討した. 筋原線維たんぱく質の分解速度は, 長指伸筋からの3-メチルヒスチジン(MeHis)放出速度から測定した. 無たんぱく質食を1週間摂食させたラットにおいて腓腹筋の重量は減少したが, 無たんぱく質食にロイシンを添加(1.5%)した食餌を摂食させたラットでは, その減少が抑えられる傾向がみられた. また, ロイシンを添加した食餌の摂食により, 長指伸筋からのMeHis放出速度は有意に減少した. さらに5%カゼイン食の摂食においても腓腹筋の重量は減少したが, ロイシンを添加(1.15%)することによって, その減少が抑えられる傾向が示され, 長指伸筋からのMeHis放出速度も有意に減少した.
ISSN:0287-3516