プルーン抽出物はヒト結腸がん細胞Caco-2の増殖を抑制し,アポトーシスを誘導する(p.389-391)

プルーンはPrunus domestica L. のある品種のドライフルーツであり, 健康食品として広く認知されている. プルーンエキスをDIAION HP-20カラムに供し, エタノールで溶出, 乾固させたものをプルーン抽出物(PE)とし, 2種のがん細胞株に与える影響について検討した. PEは濃度依存的にCaco-2とKATO IIIの生細胞数を減少させたが, 正常細胞のモデルとして用いたヒト正常結腸線維芽細胞であるCCD-18Coの生細胞数は減少させなかった. Caco-2をPEで24時間処理した場合, 細胞の縮小, 膜のブレッビング, およびDNAの断片化が観察された. これらのことか...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本栄養・食糧学会誌 2006, Vol.59 (6), p.342-342
Hauptverfasser: 藤井 孝, 伊神孝生, 許 錦文, 池田克巳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:プルーンはPrunus domestica L. のある品種のドライフルーツであり, 健康食品として広く認知されている. プルーンエキスをDIAION HP-20カラムに供し, エタノールで溶出, 乾固させたものをプルーン抽出物(PE)とし, 2種のがん細胞株に与える影響について検討した. PEは濃度依存的にCaco-2とKATO IIIの生細胞数を減少させたが, 正常細胞のモデルとして用いたヒト正常結腸線維芽細胞であるCCD-18Coの生細胞数は減少させなかった. Caco-2をPEで24時間処理した場合, 細胞の縮小, 膜のブレッビング, およびDNAの断片化が観察された. これらのことから, PEはCaco-2にアポトーシスを誘導することが示唆された. さらに, Caco-2をH2O2の消去剤であるカタラーゼ, またはCaイオンのキレート剤であるBAPTA/AMで処理した場合, PEによる細胞数の減少はみられなかった.
ISSN:0287-3516