シアニジン3-グルコシドはラットにおいてザイモザン処理による一酸化窒素の生成を抑制する(p.305-310)
アントシアニンは食用色素として利用されているものの1つであり, 日常的に摂取する多くの植物性食品に含まれている. 我々は経口的に投与した典型的なアントシアニンであるシアニジン3-グルコシド(C3G)が, ラットにおいてザイモザンにより誘導した炎症モデルにおいて, その反応を抑制することを証明した. ザイモザン投与のコントロール群での腹腔滲出液中のNOx, 腫瘍壊死因子(TNF)α, インターロイキン(IL)-1β, IL-6, cytokine-induced neutrophil chemoattractant-1(CINC-1)濃度の上昇は, C3Gの投与によりいずれも有意に低下した. ザ...
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Veröffentlicht in: | 日本栄養・食糧学会誌 2002, Vol.55 (5), p.315-315 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | アントシアニンは食用色素として利用されているものの1つであり, 日常的に摂取する多くの植物性食品に含まれている. 我々は経口的に投与した典型的なアントシアニンであるシアニジン3-グルコシド(C3G)が, ラットにおいてザイモザンにより誘導した炎症モデルにおいて, その反応を抑制することを証明した. ザイモザン投与のコントロール群での腹腔滲出液中のNOx, 腫瘍壊死因子(TNF)α, インターロイキン(IL)-1β, IL-6, cytokine-induced neutrophil chemoattractant-1(CINC-1)濃度の上昇は, C3Gの投与によりいずれも有意に低下した. ザイモザン投与により急性期タンパクである血清中のα2-マクログロブリンは上昇し, アルブミン, トランスフェリンは低下したが, C3Gの前投与によりいずれもその値を正常化した. 腹腔滲出細胞の誘導型NO合成酵素(iNOs)のタンパク質は, ザイモザン投与のコントロール群で顕著な上昇を示したが, C3G投与群では, これらの上昇を有意に抑制した. 以上の結果からC3Gは, NOを介した炎症性疾患の食品因子による予防にとって重要な意味をもつと考えられる. |
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ISSN: | 0287-3516 |