高血圧自然発症ラットの血圧におけるあしたば(Angelica keiskei)由来のアンジオテンシンI変換酵素阻害物質の影響 (p.375-383)

アンジオテンシンI変換酵素(ACE)の阻害物質が, あしたばの葉から80%エタノールで抽出された. その阻害物質をいくつかのクロマトグラフィーにより精製した. 高血圧自然発症ラット(SHR)にあしたば由来のサンプル(G画分)を10週間投与したところ, 抗高血圧効果が観察された. またSHRへ単回静脈内投与したところ抗高血圧効果を示した. この試料画分についてさらに精製を進めその性質を調べた. 本画分に含まれるあしたば由来のACE阻害物質は, 特別な吸収をもたず, 両性イオンで水溶性, ニンヒドリン反応に陽性であった. マススペクトラム分析により, 分子量は303で, カルボキシル基のナトリウム...

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Veröffentlicht in:日本栄養・食糧学会誌 1999, Vol.52 (4), p.244-244
Hauptverfasser: 清水恵美子, 林あつみ, 高橋ルミ子, 青柳康夫, 村上哲男, 木元幸一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:アンジオテンシンI変換酵素(ACE)の阻害物質が, あしたばの葉から80%エタノールで抽出された. その阻害物質をいくつかのクロマトグラフィーにより精製した. 高血圧自然発症ラット(SHR)にあしたば由来のサンプル(G画分)を10週間投与したところ, 抗高血圧効果が観察された. またSHRへ単回静脈内投与したところ抗高血圧効果を示した. この試料画分についてさらに精製を進めその性質を調べた. 本画分に含まれるあしたば由来のACE阻害物質は, 特別な吸収をもたず, 両性イオンで水溶性, ニンヒドリン反応に陽性であった. マススペクトラム分析により, 分子量は303で, カルボキシル基のナトリウム塩を示す326と348のイオンが見出され, ニコチアナミンであることが示唆された. また, あしたばからのACE阻害物質は, 種々の溶媒による薄層クロマトグラフィーを行った結果, ニコチアナミンと良く似た挙動を示した.
ISSN:0287-3516