四塩化炭素肝障害に対するベタインの効果(p.249-255)
ベタインは甜菜より精製されたコリンの誘導体であり, 食品添加物として用いられている. しかしながら, 本物質の生理活性およびその作用機構に関しては, 未知な部分が多い. そこでわれわれは, ベタインの実験的肝炎モデルマウスに対する効果を検討した. 経口および腹腔の両投与経路よりベタインを投与し, その効果を血中トランスアミナーゼ活性, S期のマーカーであるBrdUの肝細胞への取り込みならびに肝ネクローシスの減少を指標として評価した. 四塩化炭素投与により惹起した肝炎モデルマウスに対し, 四塩化炭素投与24時間後にベタインを投与(経口, 10~30mg/kg body weight;腹腔, 1~...
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Veröffentlicht in: | 日本栄養・食糧学会誌 1998, Vol.51 (3), p.148-148 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ベタインは甜菜より精製されたコリンの誘導体であり, 食品添加物として用いられている. しかしながら, 本物質の生理活性およびその作用機構に関しては, 未知な部分が多い. そこでわれわれは, ベタインの実験的肝炎モデルマウスに対する効果を検討した. 経口および腹腔の両投与経路よりベタインを投与し, その効果を血中トランスアミナーゼ活性, S期のマーカーであるBrdUの肝細胞への取り込みならびに肝ネクローシスの減少を指標として評価した. 四塩化炭素投与により惹起した肝炎モデルマウスに対し, 四塩化炭素投与24時間後にベタインを投与(経口, 10~30mg/kg body weight;腹腔, 1~10mg/kg body weight)し, さらに24時間後における各パラメータの評価を行った. 血中トランスアミナーゼ活性は, 両投与方法において, 対照群に比し有意な低値を示した(経口, 15mg/kg body weight;腹腔, 3mg/kg body weight). また, ベタインの15mg/kg body weightの経口投与において肝ネクローシスは有意な減少を示し, さらに, BrdUの取り込みに, 有意な増加が確認された. 以上の結果より, ベタインの投与は四塩化炭素惹起肝炎モデル動物への肝再生に有用であることが示唆された. |
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ISSN: | 0287-3516 |