アミノ酸摂取とグルコース摂取によるラット脳の細胞外液中5-ヒドロキシ酢酸
タンパク質, 糖質, 脂質の摂取調節の中枢性機序を明らかにする目的で, 脳微小透析法を用いて, 摂取栄養素と線条体, 視床下部外側野および視床下部内側野におけるセロトニン代謝の関係について検討した. まず, ラットに低タンパク質食(高糖質食)を与えたときに, 線条体および視床下部内側野の5-ヒドロキシインドール酢酸(5-HIAA)は増加し, 高タンパク質食は(低糖質食)を与えたときには, 視床下部外側野5-HIAAの増加が見られた. 次に, 静脈内へグルコース液を投与したとき, 線条体および視床下部内側野5-HIAAは増加した. 線条体5-HIAAは脂肪乳剤の投与によっても増加が認められた....
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Veröffentlicht in: | 日本栄養・食糧学会誌 1995, Vol.48 (5), p.408-408 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | タンパク質, 糖質, 脂質の摂取調節の中枢性機序を明らかにする目的で, 脳微小透析法を用いて, 摂取栄養素と線条体, 視床下部外側野および視床下部内側野におけるセロトニン代謝の関係について検討した. まず, ラットに低タンパク質食(高糖質食)を与えたときに, 線条体および視床下部内側野の5-ヒドロキシインドール酢酸(5-HIAA)は増加し, 高タンパク質食は(低糖質食)を与えたときには, 視床下部外側野5-HIAAの増加が見られた. 次に, 静脈内へグルコース液を投与したとき, 線条体および視床下部内側野5-HIAAは増加した. 線条体5-HIAAは脂肪乳剤の投与によっても増加が認められた. 一方, 視床下部外側野5-HIAAはアミノ酸混合液の投与によってのみ増加が見られた. 5-HIAAの増加の反応は, 線条体においては緩やかであったのに対し, 視床下部では速かった. このように, 摂取した栄養素の種類によってセロトニン神経系の活動に部位差が認められ, これらの部位のセロトニン神経系が栄養素摂取の調節機構に異なった役割を果たしていることが予想された. |
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ISSN: | 0287-3516 |