Notes 脳卒中易発症ラット(Stroke-prone spontaneously hypertensive rat, SHRSP)のアルコール嗜好性に及ぼすアミノ酸の影響(p.55-61)

ラットのアルコール嗜好性を高タンパク質食(15%)と低タンパク質食(5%)で飼育した脳卒中易発症ラット(SHRSP)を用いて研究した. また, SHRSPのアルコール嗜好性がアルコール溶液に添加されるアミノ酸によってどのような影響を受けるのかについても検討した. その結果, 高タンパク質食で飼育したラットでは, 低タンパク質で飼育したラットに比べ, エタノールの総摂取量が多かった. また, 高タンパク質食で飼育したラットではエタノールの総摂取量がアミノ酸の添加によってさらに多くなり, 低タンパク質食で飼育したラットも同様な傾向にあった. 添加したアミノ酸に関しては, 高タンパク質食と低タンパク...

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Veröffentlicht in:日本栄養・食糧学会誌 1993, Vol.46 (3), p.260-260
Hauptverfasser: 楊素卿, 伊藤道子, 森松文毅, 古川勇次, 木村修一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ラットのアルコール嗜好性を高タンパク質食(15%)と低タンパク質食(5%)で飼育した脳卒中易発症ラット(SHRSP)を用いて研究した. また, SHRSPのアルコール嗜好性がアルコール溶液に添加されるアミノ酸によってどのような影響を受けるのかについても検討した. その結果, 高タンパク質食で飼育したラットでは, 低タンパク質で飼育したラットに比べ, エタノールの総摂取量が多かった. また, 高タンパク質食で飼育したラットではエタノールの総摂取量がアミノ酸の添加によってさらに多くなり, 低タンパク質食で飼育したラットも同様な傾向にあった. 添加したアミノ酸に関しては, 高タンパク質食と低タンパク質食で飼育した両ラットともプロリン, リジン, スレオニン含有エタノール溶液をよく嗜好した. これらの結果より, ラットのアルコール嗜好性がアミノ酸の添加によって高まることと, アルコール溶液に含まれるアミノ酸の種類によってアルコール摂取量が異なることが示された. また, これらのことから, プロリン, リジン, スレオニンがラットのアルコール代謝に対して何らかの重要な役目を果たしていることが示唆された.
ISSN:0287-3516