ラットの肝細胞およびin vivoでの胆汁酸分泌に及ぼす乳酸菌(Lactobacillus, Bifidobacterium)醗酵乳の影響(p.343-351)

ヒト血清コレステロール濃度に及ぼす醸酵乳の影響については一定の見解が得られていない. 胆汁酸の合成速度はコレステロール代謝を制御する重要な要因であるので, ラットの初代培養肝細胞とin vivoでの胆汁酸の合成と分泌に及ぼす醸酵乳乳清の影響を検討した. 醸酵乳は19株のLactobacillus(2種)と20株のBifidobacterium(5種)から調製した. 胆汁酸分泌の促進は菌種のみならず菌株によって影響を受けた. L.casei2230(LC2230)とB.longum2912(BL2912)株は肝細胞における胆汁酸の分泌とその律速酵素であるコレステロール7α-ヒドロキシラーゼ活性を...

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Veröffentlicht in:日本栄養・食糧学会誌 1993, Vol.46 (1), p.93-93
Hauptverfasser: 今泉勝己, 平田敬三郎, ゾマラ モホセン, 菅野道廣, 鈴木豊
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:ヒト血清コレステロール濃度に及ぼす醸酵乳の影響については一定の見解が得られていない. 胆汁酸の合成速度はコレステロール代謝を制御する重要な要因であるので, ラットの初代培養肝細胞とin vivoでの胆汁酸の合成と分泌に及ぼす醸酵乳乳清の影響を検討した. 醸酵乳は19株のLactobacillus(2種)と20株のBifidobacterium(5種)から調製した. 胆汁酸分泌の促進は菌種のみならず菌株によって影響を受けた. L.casei2230(LC2230)とB.longum2912(BL2912)株は肝細胞における胆汁酸の分泌とその律速酵素であるコレステロール7α-ヒドロキシラーゼ活性を増加させた. 肝細胞系で効果が認められた菌株の醸酵乳乳清を含む純化食でラットを2週間飼育し胆汁を採取したところLC2230株の醸酵乳は胆汁酸分泌を有意に増加させた. したがって,初代培養ラット肝細胞はコレステロール代謝に影響する醗酵乳成分を検索するのに有効な系である.
ISSN:0287-3516