パプアニューギニア高地人の血液性状と血清遊離アミノ酸濃度(p.197~207)
パプアニューギニア東部高地ベハ村に住む健康な成人男子17名の血液性状と血清遊離アミノ酸濃度を測定し, パプアニューギニア高地人のタンパク質栄養について調べた. 対照の日本人より, 血清Thr, Val, Ilu, LeuとTyrの濃度は有意に低く, Arg, Glu, Gly, Ala濃度は有意に高かった. このようなアミノ酸パターンは, タンパク質の摂取レベルは低いが, 熱量の摂取量は十分であることを示している. 日常食の約2倍の摂取タンパクレベルに相当する標準タンパク食を13日間9人に投与すると, 血清ウレアと必須アミノ酸濃度は上昇したが, 日本人の成績よりは有意に低かった. 血清アラニン...
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Veröffentlicht in: | 日本栄養・食糧学会誌 1985, Vol.38 (4), p.328-329 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | パプアニューギニア東部高地ベハ村に住む健康な成人男子17名の血液性状と血清遊離アミノ酸濃度を測定し, パプアニューギニア高地人のタンパク質栄養について調べた. 対照の日本人より, 血清Thr, Val, Ilu, LeuとTyrの濃度は有意に低く, Arg, Glu, Gly, Ala濃度は有意に高かった. このようなアミノ酸パターンは, タンパク質の摂取レベルは低いが, 熱量の摂取量は十分であることを示している. 日常食の約2倍の摂取タンパクレベルに相当する標準タンパク食を13日間9人に投与すると, 血清ウレアと必須アミノ酸濃度は上昇したが, 日本人の成績よりは有意に低かった. 血清アラニン濃度は減少した. このことは, 日常より多くのタンパク質を摂取するとき, 組織でのアミノ酸の利用が高まり, 血清中の必須アミノ酸は低いレベルを維持したのではないかと推測される. 食質の異なる低タンパク食を続いて13日間投与したが, 血液性状, アミノ酸濃度はほとんど変化を示さなかった. |
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ISSN: | 0287-3516 |