免疫チェックポイント阻害薬による治療を受けるがん患者に対する免疫関連有害事象マネジメントの看護実践の特徴
「I. 緒言」免疫チェックポイント阻害薬 (immune checkpoint inhibitor : ICI) は, 2014年に世界初のヒト型ヒトPD-1モノクローナル抗体として, 日本において悪性黒色腫に対し承認された免疫作用薬である. 2022年3月までに全6種のICIが承認されており, 適応疾患も, 悪性黒色腫のほか非小細胞肺がんなど多くのがん腫に拡大されてきている. また, これまでに承認されたがん腫以外の患者を対象とした臨床試験も行われており, 今後さらに適応疾患は拡大され, 対象患者数も急激に増加することが予測されている. 2018年, 第3期がん対策推進基本計画では, 科学的...
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Veröffentlicht in: | 東京慈恵会医科大学雑誌 2022-11, Vol.137 (6), p.145-155 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 緒言」免疫チェックポイント阻害薬 (immune checkpoint inhibitor : ICI) は, 2014年に世界初のヒト型ヒトPD-1モノクローナル抗体として, 日本において悪性黒色腫に対し承認された免疫作用薬である. 2022年3月までに全6種のICIが承認されており, 適応疾患も, 悪性黒色腫のほか非小細胞肺がんなど多くのがん腫に拡大されてきている. また, これまでに承認されたがん腫以外の患者を対象とした臨床試験も行われており, 今後さらに適応疾患は拡大され, 対象患者数も急激に増加することが予測されている. 2018年, 第3期がん対策推進基本計画では, 科学的根拠を有する免疫療法としてICIが挙げられ, これまでの薬物療法とは異なる副作用であるため専門的な知識を基にしたマネジメントが求められた. これまでのがん薬物療法は, 悪心・嘔吐など発症頻度が高く, かつ特異的な症状の出現を伴う有害事象に対し, 患者主体の症状マネジメントを実践し, その効果を示してきた. |
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ISSN: | 0375-9172 |