フランスの救急医療システムについて~フランス臨床留学の経験を踏まえて

「I. はじめに・緒言」フランスはヨーロッパの中でも日本人にとってもっとも親しまれている国の一つであり, 2011年以降, 年間約60万人から75万人の日本人が訪れている. 救急医療の分野において, ヨーロッパ諸国はヘリコプターや航空機を用いた組織的な救急医療サービスを提供しており, フランスでもSAMU (Service d'Aide Medicale Urgente) が有名である. 近年ヨーロッパ諸国が直面しているテロ攻撃による銃創・爆傷・化学物質中毒を中心とした多数傷病者への対応に関しても様々な取り組みがなされている. 2015年11月13日にフランスのパリで発生した同時多発...

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Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 2018-05, Vol.133 (3), p.45-52
Hauptverfasser: 光永敏哉, 大瀧佑平, 大谷圭, 武田聡, 小川武希
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. はじめに・緒言」フランスはヨーロッパの中でも日本人にとってもっとも親しまれている国の一つであり, 2011年以降, 年間約60万人から75万人の日本人が訪れている. 救急医療の分野において, ヨーロッパ諸国はヘリコプターや航空機を用いた組織的な救急医療サービスを提供しており, フランスでもSAMU (Service d'Aide Medicale Urgente) が有名である. 近年ヨーロッパ諸国が直面しているテロ攻撃による銃創・爆傷・化学物質中毒を中心とした多数傷病者への対応に関しても様々な取り組みがなされている. 2015年11月13日にフランスのパリで発生した同時多発テロでは, 緊急医療計画「ホワイトプラン : Plan Blanc」がAP-HP (Assistance publique-Hopitaux de Paris : パリ公立病院連合) により発動され, パリ市内にある40の病院においてスタッフが緊急的に召集され, 45のSAMUと消防の医療チームが現場派遣された.
ISSN:0375-9172