夢・挑戦
「I. 腎における尿酸排泄機序の研究の歴史」 腎における尿酸排泄の排泄機序に関して長い間4-component modelが信じられてきた. これは分子生物学的に証明されたものではなく, 生理学的, 薬理学的あるいは臨床的に集積された成績より推論したモデルである(Fig. 1). すなわちmicropuncture studyにより尿酸は糸球体基底膜を自由に通過することが判明していた. しかし健常人の尿酸クリアランス(CUA)はクレアチニンクリアランス(Ccr)の10%以下であり, 尿酸は尿細管で90%以上再吸収されていることを思わせる結果であった. また腎細尿管における尿酸の再吸収障害が原因...
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Veröffentlicht in: | 東京慈恵会医科大学雑誌 2013-09, Vol.128 (5), p.157-161 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 腎における尿酸排泄機序の研究の歴史」 腎における尿酸排泄の排泄機序に関して長い間4-component modelが信じられてきた. これは分子生物学的に証明されたものではなく, 生理学的, 薬理学的あるいは臨床的に集積された成績より推論したモデルである(Fig. 1). すなわちmicropuncture studyにより尿酸は糸球体基底膜を自由に通過することが判明していた. しかし健常人の尿酸クリアランス(CUA)はクレアチニンクリアランス(Ccr)の10%以下であり, 尿酸は尿細管で90%以上再吸収されていることを思わせる結果であった. また腎細尿管における尿酸の再吸収障害が原因と考えられていた腎性低尿酸血症の症例の中に, CUAがCcrを上回る症例が存在することが判明し, 尿酸が尿細管で分泌されていることも推測された. さらに抗結核薬であるPyrazinamideの投与により尿中尿酸排泄が著明に減少することが知られており, Pyrazinamideの機序として尿酸の尿酸分泌抑制によるものと推定されていた. |
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ISSN: | 0375-9172 |