40. インスリン抵抗性は非糖尿病性CKDにおいて腎機能低下のリスクファクターである

目的:インスリン抵抗性は, メタボリック症候群をはじめ高血圧や糖尿病などのリスクファクターである. 本研究では, インスリン抵抗性と慢性腎臓病(CKD)進展との関連性を明らかにする. 対象と方法:41名の非糖尿病CKD(ステージ2-3)患者で3年間経過を追い, 観察期前後で腎機能や代謝系パラメーターを評価した. インスリン抵抗性はHOMA-Rで評価し, インスリン抵抗性群(insulin-resistant(IR))をHOMA-R 2.0以上, インスリン感受性群(insulin-sensitive(IS))をHOMA-R 2.0未満と定義した. 結果:降圧療法下で血圧は両群ともに130/80...

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Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 2009, Vol.124 (6), p.272-273
Hauptverfasser: 吉澤威勇, 原洋一郎, 遠藤聡, 菅野直希, 末次靖子, 高根紘希, 近藤誠, 徳留悟朗, 栗山哲, 細谷龍男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:インスリン抵抗性は, メタボリック症候群をはじめ高血圧や糖尿病などのリスクファクターである. 本研究では, インスリン抵抗性と慢性腎臓病(CKD)進展との関連性を明らかにする. 対象と方法:41名の非糖尿病CKD(ステージ2-3)患者で3年間経過を追い, 観察期前後で腎機能や代謝系パラメーターを評価した. インスリン抵抗性はHOMA-Rで評価し, インスリン抵抗性群(insulin-resistant(IR))をHOMA-R 2.0以上, インスリン感受性群(insulin-sensitive(IS))をHOMA-R 2.0未満と定義した. 結果:降圧療法下で血圧は両群ともに130/80mmHg前後で推移し差異はなかった. 3年の経過でHOMA-RとImmuno-reactive insulin(IRI)はIS群で変化なかったが, IR群においては両者共に有意に低下した(HOMA-R;3.4+/-1.5から3.0+/-1.1, p=0.022, IRI;14.4+/-6.1μU/mlから12.6+/-6.8μU/ml, p=0.012). CCrとe-GFRの低下, また血清クレアチニン(Cr)濃度の増加はすべての患者でみられた. Crの逆数(1/Cr)の勾配で3年間の腎機能低下度を評価すると, R群ではIS群に比較して有意に大であった(IR群で0.007±0.004(1/Cr/dl/mg/月), IS群で0.003±0.002(1/Cr/dl/mg/月), p
ISSN:0375-9172