C3. 総腸間膜症を伴った成人腸重積の1例

盲腸癌が先進部である成人腸重積症で, 総腸間膜症の存在が腸管陥入の誘引になったと考えられる症例を経験した. 緊急手術により根治術施行し得たので若干の文献的考察を加えて報告する. 症例:50歳代女性. 平成X年X月上旬より腹痛が間欠的に出現し内科で経過観察中であった. X月下旬腹痛および下血を認めるため入院加療として腹部CT検査施行したところ腸重積の像を認めたため, 当科紹介となった. 入院同日腸重積症の術前診断で緊急手術施行. 下腹部正中切開で開腹. 横行結腸中央部に先進部がある結腸結腸型の腸重積症であった. 整復を行ったところ回腸末端から横行結腸までが後腹膜に癒合しておらず総腸間膜症の状態で...

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Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 2009, Vol.124 (5), p.244-244
Hauptverfasser: 野秋朗多, 丸島秀樹, 斎藤良太, 牛込琢郎, 矢島浩, 渡辺一裕, 高橋直人, 田部井功, 田辺義明, 河原秀次郎, 木下智樹, 遠山洋一, 柳澤暁, 秋葉直志, 小林進
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:盲腸癌が先進部である成人腸重積症で, 総腸間膜症の存在が腸管陥入の誘引になったと考えられる症例を経験した. 緊急手術により根治術施行し得たので若干の文献的考察を加えて報告する. 症例:50歳代女性. 平成X年X月上旬より腹痛が間欠的に出現し内科で経過観察中であった. X月下旬腹痛および下血を認めるため入院加療として腹部CT検査施行したところ腸重積の像を認めたため, 当科紹介となった. 入院同日腸重積症の術前診断で緊急手術施行. 下腹部正中切開で開腹. 横行結腸中央部に先進部がある結腸結腸型の腸重積症であった. 整復を行ったところ回腸末端から横行結腸までが後腹膜に癒合しておらず総腸間膜症の状態であり, 盲腸に隆起性病変が触知された. 悪性腫瘍の可能性を考慮し回盲部切除・D3郭清施行. 病理組織検査結果は高分化型線癌であった.
ISSN:0375-9172