24. NST活動の現状と今後の展望

我々は2008年9月より東京慈恵会医科大学附属第3病院においてNST活動を行ってきた. 今回, 2008年4月から2009年6月までの間のNST介入病棟患者を対象とし, NST介入が病院・患者にどのような効果をもたらしたのか検討を行った. NST介入患者は総計85名(男性:46名女性39名平均年齢:76.3±1.41歳)であった. PG-SGAの点数の平均値は13.46±3.54点, NST介入期間の平均日数は15.96±17.1日であった. NST介入患者の半数以上はPG-SGAでスクリーニングされ, そのうち80%以上の患者が実際にNST介入を必要としていた. またPG-SGA得点とNST...

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Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 2009, Vol.124 (5), p.228-229
Hauptverfasser: 百崎良, 高橋理恵, 旗川陽子, 二瓶尚子, 石井和己, 濱裕宣, 鈴木晴美, 横山雄介, 石井健二, 桝早紀子, 出雲正治, 金山節子, 天童大介, 三輪奈緒, 中村麻理, 石川幹子, 藤原定子, 山田高広, 松下文, 金子有吾, 平本淳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:我々は2008年9月より東京慈恵会医科大学附属第3病院においてNST活動を行ってきた. 今回, 2008年4月から2009年6月までの間のNST介入病棟患者を対象とし, NST介入が病院・患者にどのような効果をもたらしたのか検討を行った. NST介入患者は総計85名(男性:46名女性39名平均年齢:76.3±1.41歳)であった. PG-SGAの点数の平均値は13.46±3.54点, NST介入期間の平均日数は15.96±17.1日であった. NST介入患者の半数以上はPG-SGAでスクリーニングされ, そのうち80%以上の患者が実際にNST介入を必要としていた. またPG-SGA得点とNST介入期間との間でSpearmanの順位相関係数を求めたところρ=0.55(P=0.02)と強い正の相関を認め, PG-SGAの得点が高いほどNSTの長期介入が必要であった. NST介入患者の50%以上の人は動けず適切な医療・看護が必要な患者であり, 44%の患者は経口摂取不能であったが, それにもかかわらずNST介入により60%の患者はAlbの維持・改善ができていた. (全身状態と摂食レベルの間にはSpearmanの順位相関係数ρ=0.61(P=0.01)と強い相関を認めた. ) Wilcoxon検定の結果, NST介入により経管栄養件数の増加(p値=0.005), 死亡者数の減少(p値=0.045), 在院日数の短縮(p値=0.014)を認めた. NST活動が患者の栄養状態・全身状態の維持・改善に効果があったことが明らかとなった.
ISSN:0375-9172