23. とくに安全管理が必要な薬剤(ハイリスク薬)に対する薬剤部での取り組み
目的:平成20年度より入院患者に対する薬剤師の薬学的管理および指導について, ハイリスク薬(投与量の加減により重篤な副作用が発現しやすいものなど, とくに安全管理が必要な薬品)を使用する患者に対して実施した場合を重点的に評価し, それ以外の場合の評価を引き下げるよう改定となった. 薬剤管理指導業務において, 経験年数の浅い薬剤師であっても, ハイリスク薬を含む管理指導に知識および服薬指導の差が出ないようにする必要がある. 薬剤部では, 服薬指導向上を目的にハイリスク薬チェックリストの作成を行った. 方法:チェックリストの記載内容は, 該当薬剤, 禁忌(原則禁忌), 重大な副作用, 併用注意,...
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Veröffentlicht in: | 東京慈恵会医科大学雑誌 2009, Vol.124 (5), p.228-228 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:平成20年度より入院患者に対する薬剤師の薬学的管理および指導について, ハイリスク薬(投与量の加減により重篤な副作用が発現しやすいものなど, とくに安全管理が必要な薬品)を使用する患者に対して実施した場合を重点的に評価し, それ以外の場合の評価を引き下げるよう改定となった. 薬剤管理指導業務において, 経験年数の浅い薬剤師であっても, ハイリスク薬を含む管理指導に知識および服薬指導の差が出ないようにする必要がある. 薬剤部では, 服薬指導向上を目的にハイリスク薬チェックリストの作成を行った. 方法:チェックリストの記載内容は, 該当薬剤, 禁忌(原則禁忌), 重大な副作用, 併用注意, 指導上の注意点など薬学的管理に重要な項目とした. また, ハイリスク薬を使用している患者の診療科, 薬剤名を調査し, その使用状況の確認を行った. 調査期間は平成21年6月15日(月)~平成21年6月27日(土)とした. 結果:対象症例は238例(男性140例, 女性98例)であった. ハイリスク薬の使用件数は血液凝固阻止剤が最も多く94件(33.0%)であり, 続いて抗悪性腫瘍剤が73件(25.6%)膵臓ホルモン剤が37件(13.0%)であった. 今回の調査において, ハイリスク薬使用の高い診療科は呼吸器内科, 循環器内科, 糖尿病・代謝内科の順であった. 血液凝固阻止剤においては2週間の調査にもかかわらず, ほとんどの診療科より使用が認められた. ハイリスク薬を使用している患者では, 通常の薬剤管理指導よりも, その指導内容および薬学的管理がさらに重要視される. 今回, ハイリスク薬のチェックリストを作成し, 薬剤管理指導の充実を図り, どの薬剤師が指導しても同様の指導ができるようにした. 今後, 医薬品の追加や注意事項の変更等に伴い, チェックリストの見直しをしていく必要があると考える. |
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ISSN: | 0375-9172 |