A8. 核医学画像におけるアストニッシュ高分解能処理の有用性

平成19年7月, アイソトープ検査室では開院当時から約21年間使用していたガンマカメラを更新し, Philips/ADAC社製SKYLightを導入した. 他のガンマカメラとは異なり天井走行式のガントリーフリーカメラであり, その動作性から多様な検査への対応を可能にしている. また画像処理においても, 検出器の均一性の向上や多彩なデータ収集法, 独自のデータ処理法により, 信頼度が高く, より高分解能の画像が得られるようになった. 今回はこの中でもとくに注目するPhilips/ADAC社独自のデータ処理法であるAstonishについて検討した. 核医学画像の画質の向上について, 最近ではCTや...

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Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 2008, Vol.123 (2), p.141-141
Hauptverfasser: 山田麻由, 伊藤太之, 永倉健司, 川井田洋一, 白井修平, 松浦重雄, 佐藤清, 内山眞幸, 原田潤太
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:平成19年7月, アイソトープ検査室では開院当時から約21年間使用していたガンマカメラを更新し, Philips/ADAC社製SKYLightを導入した. 他のガンマカメラとは異なり天井走行式のガントリーフリーカメラであり, その動作性から多様な検査への対応を可能にしている. また画像処理においても, 検出器の均一性の向上や多彩なデータ収集法, 独自のデータ処理法により, 信頼度が高く, より高分解能の画像が得られるようになった. 今回はこの中でもとくに注目するPhilips/ADAC社独自のデータ処理法であるAstonishについて検討した. 核医学画像の画質の向上について, 最近ではCTや密封放射線源をガンマカメラに組み込んで吸収補正を行う方法が注目されており, 非常に有用であるとの報告がある. しかし, 被検者の被曝量の増加, 初期投資やランニングコストの増加が短所としてあげられる. 一方, Astonishでは画像処理のみで画質の向上が期待できるため, コストの上からも有用な手法と考える. Astonishとは, 画質を低下させる半影成分を除去することにより分解能の高い画像を得るデータ処理方法であり現在, 当院では全身画像と静止画像に対して実施している. 骨シンチグラムで椎体描出が明瞭化されることやガリウムシンチグラムで病的集積部分が強調されるなど, 画像診断における有用性が確認されている. 今後は脳血流シンチグラムや心筋血流シンチグラム等のSPECT画像への応用に関しても検討を重ね, 診断能の高い画像を提供できるようにしたいと考えている. 今回のポスター展示では, 分解能についての実験データも含め, 実際のAstonish画像による画質の向上とその有用性について紹介する.
ISSN:0375-9172