33. 満足していただける病院づくり:患者さんの声から

院内機能改善委員会は患者・教職員からの投書・問題提起などによる病院機能全般への改善要望, 苦情などに対し, 迅速・適切な対応を検討するために設立され活動してきた. そして患者さんの療養環境を整える役割は病院機能の中でますます重要となってきているという観点から, 患者さんへのサービスも積極的に検討するという目的を付加し, 毎週第3月曜日に活発な活動を行ってきた. 今回, 平成16年度, 平成17年度, 平成18年度(10月まで)に院内機能改善委員会に寄せられたご意見を分析し, 患者さんの満足のいただける病院にするために, 問題点を明らかにし, 今後何をすべきかを検討し報告する. ご意見をいただい...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 2008, Vol.123 (2), p.134-135
Hauptverfasser: 谷口正幸, 瀧川和俊, 鈴木恵介, 後町武志, 天野克之, 鈴木俊子, 岳可奈子, 野呂和彦, 鈴木晴美, 山川仁憲, 竹内利江, 石井和巳, 平塚明倫, 中村幸生, 増田上, 内山茂雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:院内機能改善委員会は患者・教職員からの投書・問題提起などによる病院機能全般への改善要望, 苦情などに対し, 迅速・適切な対応を検討するために設立され活動してきた. そして患者さんの療養環境を整える役割は病院機能の中でますます重要となってきているという観点から, 患者さんへのサービスも積極的に検討するという目的を付加し, 毎週第3月曜日に活発な活動を行ってきた. 今回, 平成16年度, 平成17年度, 平成18年度(10月まで)に院内機能改善委員会に寄せられたご意見を分析し, 患者さんの満足のいただける病院にするために, 問題点を明らかにし, 今後何をすべきかを検討し報告する. ご意見をいただいた総数は平成16年度235件, 平成17年度301件, 平成18年度173件(10月まで)で, 1カ月約20-25件のご意見をいただいている. 各年度の内訳の推移は, 感謝6.3%, 9.6%, 11.0%, 提案5.5%, 13.3%, 11.6%, 苦情81.2%, 73.4%, 76.3%であり, 厳しいご意見が大半を占めてはいるものの, 最近感謝の言葉がやや増加傾向にあるようである. グレード別に判断すると病院全体で直ちに検討し対応する必要のある件は少なく, グレードの低下傾向が認められる. しかし, 医師, 看護師などの対応の問題, 待ち時間の長さに関する苦情の割合が増加傾向を示している. 医療を提供する立場での対応, 態度などに対する厳しいご意見が多く寄せられている. この機会に, 病院で働くすべての職員が, このようなご意見の傾向があることを認識していただき, 問題意識を共有し, 日常診療に反映していきたいと考える. また, 新たな提案があれば身近な院内機能改善委員まで報告いただきたい. 職種を越え, 迅速に対応することにより, 患者さんだけでなく職員の働く環境などの機能改善につながると考えている. 患者さんの満足できる病院は職員の満足できる病院でもあるのではないだろうか.
ISSN:0375-9172