14. 無縫合硝子体手術
硝子体手術とは, 眼球に20Gの創口を3カ所作り, そこから様々な器具を挿入することにより, 硝子体出血や増殖性糖尿病網膜症, 網膜剥離などの疾患を治療する手術である. 20Gの創口は縫合が必要であり, そのため, 周囲の結膜を大きく切開する必要があった. 近年, 無縫合硝子体手術がドイツのエッカード氏により開発された. これは, 創口を20Gから23Gと小さくし, さらに創口を斜めに刺入, トローカを経結膜的に挿入することにより, 創口を自己閉鎖創とすることにより, 強膜縫合を不要とする術式である. 強膜縫合が不要となるため, 結膜切開・縫合も不要となる. 利点は低侵襲・手術時間短縮・結膜温...
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Veröffentlicht in: | 東京慈恵会医科大学雑誌 2008, Vol.123 (1), p.56-56 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 硝子体手術とは, 眼球に20Gの創口を3カ所作り, そこから様々な器具を挿入することにより, 硝子体出血や増殖性糖尿病網膜症, 網膜剥離などの疾患を治療する手術である. 20Gの創口は縫合が必要であり, そのため, 周囲の結膜を大きく切開する必要があった. 近年, 無縫合硝子体手術がドイツのエッカード氏により開発された. これは, 創口を20Gから23Gと小さくし, さらに創口を斜めに刺入, トローカを経結膜的に挿入することにより, 創口を自己閉鎖創とすることにより, 強膜縫合を不要とする術式である. 強膜縫合が不要となるため, 結膜切開・縫合も不要となる. 利点は低侵襲・手術時間短縮・結膜温存・術後異物感軽減であり, 欠点は器具剛性が低く眼球運動の制御が困難・網膜赤道部の観察が困難・器具が小さく効率悪い・器具の種類が少ない・術後低眼圧となった場合再手術し縫合が必要となることが挙げられる. 無縫合硝子体手術には欠点もあるが, 症例により, 低侵襲な手術が可能となった. 今回我々は, 無縫合硝子体手術を経験し, 良好な経過を得たので, その最新の手技について報告する. 今後, 症例によっては本術式を導入していく予定である. |
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ISSN: | 0375-9172 |