2.Self‐Administered PASIとPDI日本語版の検討

乾癬の治療方針決定と治療効果評価には従来, 皮疹面積やPASIに基づく医師による重症度判定が用いられてきた. しかしながら, 近年, 患者のQOL障害度を勘案して治療方針を決定する傾向にある. 我々はすでに, 乾癬特異的なQOL評価尺度の一つであるPDI(Psoriasis Disability Index)日本語版を作成し, その信頼性と妥当性を検証した. 一方, 乾癬の皮疹の程度, 面積を患者自身が評価するSelf-AdministeredPASIに関しても検討し, Self-Administered PASIとPDIスコアは強く相関することが確認された. Self-Administere...

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Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 2006, Vol.121 (6), p.259-259
Hauptverfasser: 福地修, 中川秀己, 長谷川友紀
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:乾癬の治療方針決定と治療効果評価には従来, 皮疹面積やPASIに基づく医師による重症度判定が用いられてきた. しかしながら, 近年, 患者のQOL障害度を勘案して治療方針を決定する傾向にある. 我々はすでに, 乾癬特異的なQOL評価尺度の一つであるPDI(Psoriasis Disability Index)日本語版を作成し, その信頼性と妥当性を検証した. 一方, 乾癬の皮疹の程度, 面積を患者自身が評価するSelf-AdministeredPASIに関しても検討し, Self-Administered PASIとPDIスコアは強く相関することが確認された. Self-Administered PASIを用いることにより医師の視診が困難な皮疹部位の存在を知ることができるとともに, PDIスコアを参考にすることにより, 患者が自分の症状をどのように考え, どのような症状が患者のQOLを障害しているのかを把握することが可能であった. したがって, 両者を用いることは, 個々の患者のニーズに応じた治療方針の決定に有用であると考えられた.
ISSN:0375-9172