A4. 各種自己抗体の上昇を認めたシェーグレン症候群の1例
症例は11歳女児. 海水浴後の蝶形紅斑で発症, 血小板減少, 抗RNP抗体陽性を認め経過観察されていた. 5日前より持続する弛張熱, 関節痛を主訴に入院となる. 抗核抗体, 抗RNP抗体に加え, 抗SS-A抗体, 血小板抗GP Ib抗体, 抗GP IIbIIIA抗体が陽性であった. Amy値の上昇を認め, 唾液腺シンチグラム, 小唾液腺生検よりシェーグレン症候群(SS)と診断した. またサイロイドテスト, マイクロゾームテストも陽性で橋本病の合併と考えられた. 受診時血小板1.1万/ulと著明に減少し, ガンマグロブリンの投与を行ったが反応せず, プレドニゾロンで著効, 発熱, 血小板減少とも...
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Veröffentlicht in: | 東京慈恵会医科大学雑誌 2004, Vol.119 (2), p.209-209 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は11歳女児. 海水浴後の蝶形紅斑で発症, 血小板減少, 抗RNP抗体陽性を認め経過観察されていた. 5日前より持続する弛張熱, 関節痛を主訴に入院となる. 抗核抗体, 抗RNP抗体に加え, 抗SS-A抗体, 血小板抗GP Ib抗体, 抗GP IIbIIIA抗体が陽性であった. Amy値の上昇を認め, 唾液腺シンチグラム, 小唾液腺生検よりシェーグレン症候群(SS)と診断した. またサイロイドテスト, マイクロゾームテストも陽性で橋本病の合併と考えられた. 受診時血小板1.1万/ulと著明に減少し, ガンマグロブリンの投与を行ったが反応せず, プレドニゾロンで著効, 発熱, 血小板減少ともに改善した. SSは他の膠原病を合併しない一次性とそれらに伴う2次性とに分類される. 小児SSでは全身性エリテマトーデス, 混合性結合織病の合併が多く, 橋本病も比較的よくみられる合併症である. 本症例は1次性SSであるが, 頻度の高い抗核抗体, 抗SS-A抗体以外にも多種の自己抗体の上昇を認めている. とくに小児1次性SSにおいて血小板減少は非常に稀であり, 血小板自己抗体を検出した報告はない. SSの病態を考えるうえで興味深い症例と思われたので報告する. |
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ISSN: | 0375-9172 |