B5. 透析液ライン内汚染状況の検討
目的:透析液ラインのたわみによるライン内の汚染状況について排液ラインのタンパク付着を指標に検討した. 方法:患者監視装置の排液ラインに新しいシリコンチューブを用いてストレートおよび内径10, 20, 40cmのループを作成し取り付けた. 6ヵ月後にチューブをサンプリングし, 被染色体がタンパクであると青色-紺色に染色されるクーマシーブリリアントブルー染色(CBB染色)を行い, ストレートおよび各種ループの内側と外側におけるタンパクの付着についてCBB染色面積比を測定した. 結果:CBB染色面積比はストレート0.84%, 10cmループ内側3.30%, 20cmループ内側1.15%, 40cmル...
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Veröffentlicht in: | 東京慈恵会医科大学雑誌 2003, Vol.118 (3), p.219-219 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:透析液ラインのたわみによるライン内の汚染状況について排液ラインのタンパク付着を指標に検討した. 方法:患者監視装置の排液ラインに新しいシリコンチューブを用いてストレートおよび内径10, 20, 40cmのループを作成し取り付けた. 6ヵ月後にチューブをサンプリングし, 被染色体がタンパクであると青色-紺色に染色されるクーマシーブリリアントブルー染色(CBB染色)を行い, ストレートおよび各種ループの内側と外側におけるタンパクの付着についてCBB染色面積比を測定した. 結果:CBB染色面積比はストレート0.84%, 10cmループ内側3.30%, 20cmループ内側1.15%, 40cmループ内側1.27%, 10cmループ外側0.15%, 20cmループ外側0.61%, 40cmループ外側0.76%であった. 考察:CBB染色面積比の比較からループ内側では内径が小さいほど汚染されやすい傾向を認め, ループ外側では内径が小さいほど汚染されにくい傾向を認めた. 流速の遅い小さいループの内側は汚染されやすく, 流速が速い小さいループの外側は汚染されにくく, ストレートに近いほど平均的に汚染されるものと考えた. 汚染についての評価は様々であるが, 我々は10cmループ内側の染色面積比3.30%以外は, ストレートの0.84%と比較して染色面積比に差はないと考えた. 透析液ラインはできるだけストレートに配置するのが望ましいが, ベッド配置等の関係から若干のたわみは避けられないのが現状であり, 通常10cmループほどのたわみができるということはチューブの弾性からあり得ないため, 20cmループ以上の自然なたわみではライン内汚染に差はないと考えた. 結語:透析室において起こり得る透析液ラインのたわみによるライン内汚染状況に差はないと考えた. |
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ISSN: | 0375-9172 |