腰椎後方進入椎体固定手術の自験例
はじめに:柏病院脳神経外科では腰椎ヘルニアにオープンMRI下のレーザー治療をおこなっているため多くの腰痛患者が受診する. しかし, 実際多くの患者が腰椎ヘルニアだけでなく, 脊柱管狭窄症, 腰椎分離症, 辻り症, 側湾症, 腫瘍等の疾患も含まれる. 脊椎疾患を治療するうえで, さまざまな脊椎疾患の治療にも精通する必要がある. 今回は当脳神経外科でおこなっている腰椎に対する治療法の一つ, 後方進入法による腰椎椎体固定術およびその手術成績について報告する. 対象, 方法:1999年から2002年4月までに東京慈恵会医科大学附属病院ならびに同柏病院にておこなった後方進入法による腰椎椎体固定術20例を...
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Zusammenfassung: | はじめに:柏病院脳神経外科では腰椎ヘルニアにオープンMRI下のレーザー治療をおこなっているため多くの腰痛患者が受診する. しかし, 実際多くの患者が腰椎ヘルニアだけでなく, 脊柱管狭窄症, 腰椎分離症, 辻り症, 側湾症, 腫瘍等の疾患も含まれる. 脊椎疾患を治療するうえで, さまざまな脊椎疾患の治療にも精通する必要がある. 今回は当脳神経外科でおこなっている腰椎に対する治療法の一つ, 後方進入法による腰椎椎体固定術およびその手術成績について報告する. 対象, 方法:1999年から2002年4月までに東京慈恵会医科大学附属病院ならびに同柏病院にておこなった後方進入法による腰椎椎体固定術20例を対象とした. 男性10例, 女性10例で年齢は39歳から73歳まで, 平均55.7歳であった. 全例全身麻酔下に, 腰椎後方進入椎体固定術をおこなった. 1椎間固定が18例, 2椎間固定が2例であった. 用いた椎体スペーサーはチタン製15椎間, カーボン製7椎間であった. 全例で椎体外固定術も併せておこなった. 結果:術前後に日整会による腰痛の評価をおこない比較した. 術前の平均スコアは43.6点, 術後の平均スコアは92.1点, 全例で症状の改善を認めた. 考察:椎体固定術とは不安定性が認められる脊椎高位で破損した椎間板を摘出し, 上下の椎体を整復し固定する手術である. 以前は固定に腸骨から自家骨を使用していたが, 手術中体位変換が必要であり, 高齢者や骨粗鬆症患者, 透析患者など自家骨が使用できなかった症例も存在した. 近年自家骨に代わる素材の開発, 改良, 信頼性の向上とともに自家骨採取からの解放などの要因により身近な手術となっている. すなわち, 自家骨採取の不要性から手術時間が短縮され, 今まで自家骨が採取できなかった患者にも手術がおこなえるようになり, 今後高齢化社会を迎えるにあたり手術件数はますます増加すると考えられている. |
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ISSN: | 0375-9172 |