Pedicle screw fixation法における局所アライメントの変化‐PLFとPLIFとの比較

目的:腰椎変性疾患に対してPedicle screw fixation法(PS法)を用いた後側方固定群(PLF群)と後方進入椎体間固定術群(PLIF群)とを比較し, 臨床成績や矢状面アライメントの矯正とその保持について検討した. 対象および方法:対象は, PS法を用いて1椎間固定術を施行した症例のうち, 術後3年以上経過した男性12例, 女性20例, 計33例で, 手術時年齢は21~70歳, 平均48歳, 平均経過観察期間は5年8ヵ月であった. 疾患の内訳は腰椎すべり症25例, 腰部脊柱管狭窄症1例, 腰椎椎間板ヘルニア1例, 再手術例2例で, 全例Steffee VSP systemを使用し...

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Hauptverfasser: 須藤正徳, 大谷卓也, 永野達雄, 荒尾誠, 小牧宏和, 石坂淳, 加藤努, 青柳充, 菊地隆宏, 大森俊行
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:腰椎変性疾患に対してPedicle screw fixation法(PS法)を用いた後側方固定群(PLF群)と後方進入椎体間固定術群(PLIF群)とを比較し, 臨床成績や矢状面アライメントの矯正とその保持について検討した. 対象および方法:対象は, PS法を用いて1椎間固定術を施行した症例のうち, 術後3年以上経過した男性12例, 女性20例, 計33例で, 手術時年齢は21~70歳, 平均48歳, 平均経過観察期間は5年8ヵ月であった. 疾患の内訳は腰椎すべり症25例, 腰部脊柱管狭窄症1例, 腰椎椎間板ヘルニア1例, 再手術例2例で, 全例Steffee VSP systemを使用し, PLFが16例, PLF+PLIFが13例で, 移植骨には自家腸骨を用いた. これらの症例に対しJOAスコアおよび改善率, %slip, slip angleについて調査した. 結果:JOAスコアは, PLF群とPLIF群でそれぞれ術前平均13.8点, 15.3点, 術後最終調査時(調査時)平均27.2点, 24.8点, 平均改善率86.8%, 65.4%であった. 罹患椎間の%slipはPLF群では術前:15.8%, 調査時:8.5%, PLIF群では, 術前平均:23.8%, 調査時:6.2%であった. slip angleはPLF群で, 術前平均:-0.7°, 調査時:-0.2°, PLIF群では術前平均:3.8°, 調査時:6.6°であった. 調査時矯正損失を認めた症例はPLF群では16例中9例, PLIF群では13例中5例であった. 考察:術後の固定椎間のアライメントを両群間で比較すると, 術直後, 調査時とも%slip, slip angleはPLIF群の方が良好な矯正が得られていた. 矯正損失が認められた症例は, PLF群では9例中6例が術前のslip angleが負の症例であった. PLIF群では矯正損失を生じた5例中4例では移植骨高の減少を認め, 移植骨の圧壊が矯正損失の原因となるものと考えられる.
ISSN:0375-9172