総合診療部‐この1年
昨年4月に発足した第三病院総合診療部についてこの1年の診療内容を中心に報告した. 昨年4月, 当時の岡村哲夫学長から, 総診新設の主旨と将来像について説明があり, その際5-10年間は過渡期と考え, 4病院間の差違を気にせず, 実状にあわせてやるようにとの指示を受けた. このため4病院の総合診療部はそれぞれの形でスタートしたが, 第三病院では, 将来像を考え, 入院, 外来, 教育の3部門をもつこととした. 昨年6月からの診療内容をみると月平均外来数は500人前後で, 今年5月からスタッフが一人増え1,000人弱となった. 1日平均入院患者数は10人前後であった. 131例の入院の経路は, 救...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 昨年4月に発足した第三病院総合診療部についてこの1年の診療内容を中心に報告した. 昨年4月, 当時の岡村哲夫学長から, 総診新設の主旨と将来像について説明があり, その際5-10年間は過渡期と考え, 4病院間の差違を気にせず, 実状にあわせてやるようにとの指示を受けた. このため4病院の総合診療部はそれぞれの形でスタートしたが, 第三病院では, 将来像を考え, 入院, 外来, 教育の3部門をもつこととした. 昨年6月からの診療内容をみると月平均外来数は500人前後で, 今年5月からスタッフが一人増え1,000人弱となった. 1日平均入院患者数は10人前後であった. 131例の入院の経路は, 救急室からが約50%, 他科からの依頼が約20%, 近医からの紹介入院が約10%と総合診療部としては適当な比率と考えられた. 疾患の内訳比率では, できるだけ臓器に片寄りのない症例をという当初の考えはある程度達成されていた. 消化器疾患が4割と多いのはスタッフが全員消化器専門医で, 消化器疾患は救急症例が多いためと思われた. 総合診療部で扱うべき症例については, 罹患臓器の特定不能例, 複数臓器罹患例中, 最優先すべき臓器が複数の例, 個人の背景, 環境要因などから総合診療部での診療が適当と思われる例などが対象になると考えた. 教育については, 総診に配属された学生, 研修医, レジデントの教育に当たるとともに, 第三病院内科全体の教育コーディネーターとしての役割を担った. 最後に, 総診は(1)‘Generalistという専門医’となり統合的医療を実践する, (2)社会の要請に応え, Generalistを育成する場となる, (3)臓器別専門医を目指す若手医師と学生に対して‘Generalな診かた’を習慣づけさせる場となることを目指していることを示した. |
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ISSN: | 0375-9172 |