麻酔のインフォームド・コンセント

目的：現在, 医療の場でのインフォームド, コンセントが浸透しつつある. 今回麻酔部でも麻酔をかけるにあたり, インフォームド, コンセントを得るための麻酔説明書, 麻酔同意書を作成したので紹介する. 方法：インフォームド, コンセントを行う上で重要なことは, 医師側の防衛ばかりでなく, 患者や家族や相談者までもが理解し, そして他の方法をも考慮した上で署名することが大切である. そのため, 説明から署名までの時間的余裕や質問の機会を十分に持てるように運営すべきである. そこで各科外来で手術を予定している患者にあらかじめ麻酔説明書, 麻酔同意書を配布する. これらは大学のリスクマネージメント委員会, 診療部長会の審議を経て作成されたものである. 麻酔説明書の内容は麻酔を行う流れ, 麻酔方法(全身麻酔, 硬膜外麻酔, 脊椎麻酔), 麻酔の合併症, 他の方法等について書かれている. 患者に事前に読んで頂き, 後日の麻酔部外来診察, ないしは手術2日前の病棟ラウンドでもう一度口頭で説明し, 患者に理解して頂いた上で麻酔同意書に署名, 捺印を頂く. 同意書の説明医師の欄には診療部長と実際に説明した医師の連名とすることにより, 研修医でも同意書が取れるようにしている. 結論：この麻酔説明書, 麻酔同意書を今後使用していく予定である. その後患者向けのアンケートをとり, 説明がよくわかった部分, わからなかった部分等を明らかにして更に改良を重ねていく予定である.