黄色ブドウ球菌の菌株型別における新しいマーカーに関する検討
I. 緒言 黄色ブドウ球菌は, 他の細菌に比べ, 数多くのタンパク質や毒素を産生することが知られている. これらの産生物のいくつかは, 疫学的なマーカーとして実際に用いられている. 今回, 我々は, γ-ヘモリジン, Panton-Valenteine Leucocidin(PVL)およびstaphylococcal Protein A(Spa)の遺伝子に着目し, これらが疫学的検査に有用な新しいマーカーになりえるかどうかについて基礎的な検討を行った. また, これらの結果に, 従来のマーカーとして用いられてきたコアグラーゼ, staphyloccocal enterotoxin(SE), T...
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Veröffentlicht in: | 東京慈恵会医科大学雑誌 2001-03, Vol.116 (2), p.111-119 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | I. 緒言 黄色ブドウ球菌は, 他の細菌に比べ, 数多くのタンパク質や毒素を産生することが知られている. これらの産生物のいくつかは, 疫学的なマーカーとして実際に用いられている. 今回, 我々は, γ-ヘモリジン, Panton-Valenteine Leucocidin(PVL)およびstaphylococcal Protein A(Spa)の遺伝子に着目し, これらが疫学的検査に有用な新しいマーカーになりえるかどうかについて基礎的な検討を行った. また, これらの結果に, 従来のマーカーとして用いられてきたコアグラーゼ, staphyloccocal enterotoxin(SE), Toxic shock syndorome toxin-1(TSST-1), exfoliative toxin(ET)を加えて, 実際に分離された菌株に適用することを試みた. 黄色ブドウ球菌は皮膚感染症の起因菌として代表的なものであり, とくにアトピー性皮膚炎(AD)患者の皮膚病巣から高率に検出されることからも理解できるように, ADの増悪因子と考えられ, 臨床的にも重要視されている. そこで我々は健常者の黄色ブドウ球菌の分布とAD患者の皮膚病巣から分離された黄色ブドウ球菌を対象として検討を行った. |
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ISSN: | 0375-9172 |