D5. 心電図同期SPECTによる心機能解析-パソコンを用いた心機能評価
はじめに:99mTc等の心筋血流製剤の登場は, 201TI心筋血流イメージングに比較して, 心筋への停留性が高く, なおかつ, イメージングに適したエネルギーおよび短半減期のため大量投与が可能であるという利点をもたらした. 心電図同期SPECT収集の最大の利点は, 時間軸上の情報を得ることが可能であり, 心筋の壁運動や壁厚の変化を観察できることにある. なお, SPECT像は, 三次元の情報を有しているため, 三次元再構成を行うことによって, 左室駆出率(LVEF)等を比較的簡単に求めることができる. 今回, 片桐(札幌医大)らが, パソコン(Windows95以上)上での心機能解析(pFAS...
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Veröffentlicht in: | 東京慈恵会医科大学雑誌 1999, Vol.114 (4), p.196-196 |
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Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | はじめに:99mTc等の心筋血流製剤の登場は, 201TI心筋血流イメージングに比較して, 心筋への停留性が高く, なおかつ, イメージングに適したエネルギーおよび短半減期のため大量投与が可能であるという利点をもたらした. 心電図同期SPECT収集の最大の利点は, 時間軸上の情報を得ることが可能であり, 心筋の壁運動や壁厚の変化を観察できることにある. なお, SPECT像は, 三次元の情報を有しているため, 三次元再構成を行うことによって, 左室駆出率(LVEF)等を比較的簡単に求めることができる. 今回, 片桐(札幌医大)らが, パソコン(Windows95以上)上での心機能解析(pFAST)ソフトを開発したので臨床上使用可能であるか検討したので報告する. 方法:99mTc-MIBIを800MBq投与後, 40分後より1ステップをR-R間隔を8分割して, 64ステップで心電図同期SPECT収集を30分間行い, 核医学データ処理装置により, 再構成をした. なお, 再構成画像の短軸(Shout Axis)像のデータをプロッピー1枚にて, パソコンへ入力し, データを変換後, pFASTプログラムソフトを用いて, 左室駆出率(LVEF)等の心機能解析の処理を行った. 結果:心筋血流分布のみでなく, pFASTの処理プログラムを用いて, 左室駆出率(LVEF)等を他のモダリティと比較して, 良い相関がえられたので, 臨床上十分に使用可能であることが確認できた. 結論:パソコン上の操作は, 複雑な操作が必要でなく簡便に心筋三次元表示を任意方向から観察ができ, 心筋血流分布を立体的に観察できる他, 壁運動をリアルタイムで観察でき, 病変の位置・状態等高い精度で把握することができる. また, 安価なパソコンで動作することから, 検査室内での使用の他, 診察室, 病棟などの場所を選ばないため, 患者さんへの説明等にも役立つものと思われる. |
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ISSN: | 0375-9172 |